2024年5月31日

  • 卒業生

1999(平成11)年度機械工学科卒業 川合 辰弥さん

1999(平成11)年度機械工学科卒業
(写真左から2番目が川合さん)

世界的なデザイン賞の数々を受賞

テーブルウェア・キッチンウェア・インテリア・住宅設備機器・家電・建築建材・産業機器・ロボット・モビリティなど多岐にわたるプロダクトデザインを手掛けるカロッツェリア・カワイ株式会社の川合辰弥さん。世界三大デザイン賞の一つでデザイン界のオスカーとも呼ばれる「iFデザイン賞」の世界ランキングで『世界のトップ100デザインスタジオ』に2年連続で選定、レッドドットデザイン賞で最優秀賞など多数の受賞歴を持つ。世界のトップブランド・トップデザイナーが名を連ねる中、川合さんも華やかなレッドカーベットの舞台に立った。「フェラーリのレジェンドデザイナーフラビオ・マンゾーニ氏からも私たちの仕事に対して賞賛の言葉をいただき、大きな自信となりました」

工業デザインから企業ブランディングへ

川合さんは本学の機械工学科を卒業後、自動車メーカーに勤務し、主にエンジン・トランスミッション・ハイブリッドシステムなど内部駆動ユニットの開発に携わった。「ある機能の複数の自動車部品の一体化を考案し、当時最先端だったヴァーチャル技術を駆使して具体的に可視化して提案したところ、大幅なコストカットに成功しました。その事例が社内でヴァーチャル技術活用の成功例として紹介され反営を集めました」
デザインは独学で学んだ。「絵は小さいころから得意でしたが、学校等で専門的なスケッチ等のデザイン手法を学んだことはなく独学とあわせて、親しいデザイナーに頼んで教えてもらいました。デザインは感性を磨くことが大切で、積極的にいろいろな人や文化に触れるようにしています」。世界最先端のヴァ ーチャル設計技術に触れて、それらのツールを使いこなすようになり少数精鋭でも世の中の人たちが驚くようなものを創り出せると思い、起業に踏み切った。当初は自社製品の開発からスター トし、そのデザインとブランディングが 注目され、他社から製品デザインやブ ランドプロデュースの依頼が集まるようになった。さらに世界的なデザイン賞の受賞で注目が集まり、海外からの仕事の依頼も増加。名古屋市内にあるオフィスに突然、外国企業の重役が訪ねてきたこともあるという。
「世界をフィールドに、より多くの社会や企業の課題をデザインとテクノロジーの力で解決する企業として、今後も課題に取り組みながら進化し、お役に立てる企業であり続けたいと思います」と穏やかに語る。

  • 川合 辰弥さん(写真中央)
  • カロッツェリア・カワイ株式会社 代表取締役
  • 1999(平成11)年度機械工学科卒業

世界を舞台に活躍するイメージを

学生の皆さんに「世界で活躍するイメージを持って学ぶと良いと思います。特に語学はどのような職橿でも役立ちます。私も大学生の時にもっとしっかり学んでおけば良かったと思いました。日本市湯は縮小傾向にありますが、成長を続けている国では日本人が活躍するチャンスは確実に多くあります。中部大学はワンキャンパスの総合大学で、さまざまなことを学べる素晴らしい環境だと思います。大学生活を謳歌してください」とメッセージを送る。

  • ウプト229号(2024年5月31日発行)より転載

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