EDUCATUS Vol.3
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 わたしは、現実生活の中で生徒が感じる“欠乏感覚”によって、依存するアプリケーションが異なるのではないかと考えました。学力不振という面で満たされない生徒は、ゲーム系のアプリケーションに達成感を求め、友人がいないことにより親和欲求が満たされない生徒は、親和的な関係をSNSの中に求めるのではないでしょうか。こうした点についても、今後の調査研究で明らかにしていきたいと考えています。現実的な問題を考える(スマートフォンの購入時期) スマートフォンを手にした中学生を例に依存プロセスについて説明しました。プロセス全体については、これから詳細な調査研究を進めますが、このプロセスを検討する中で、ある問題に気がつきました。それは、スマートフォンを中学生や高校生がはじめて手にする時期に関係した問題です。 スマートフォにならないため生活リズムの安きな役割を果たえられます。決時刻に起き、自めた時間帯に自を行い、決まっに就寝するとい態は、生活リズ定した状態です生活リズムが不なりやすい時期ます。それは、新活環境を獲得す校や高校の入学時期です。 小学校を卒業して中学校に入学した時期に、スフォンを生徒が手にした場合、どのようなことがでしょう。憧れのスマートフォンを手にしたわけら、いろいろ使ってみたいという思いは強く、スフォンの操作に多くの時間を費やすこととなり方でこの時期は、中学校での新生活が始まる時り、新しい生活リズムをつくる重要な時期です。では小学校以上に学習内容が多く、数学などではも上がるために、小学生の頃に比較して家庭学習をより多くとらなければ、すべての教科で充分な獲得することは難しく、小学生当時の生活リズムて学習時間のより多い生活リズムへの変化が一求められます。 そのような時期に、スマートフォンを手にしたスマートフォン利用が中心の生活リズムが形成「まずはゲームをやってから、勉強する」「SNSでやり取りしてから、就寝する」など、生活リズムがとなる危険性があります。トフォンを中心とした生活の場合、ゲームやSNSをどミングで終了するのかは、く不安定であり、家庭学習する時刻はもちろん、就寝食事時間すらスマートフォの影響を受けることになりせん。 子どもたちがスマートフはじめて手にする時期と、トフォン依存との関連につ検討していきたいと思いま7 わたしは、現実生活の中で生徒が感じる“欠乏感覚”によって、依存するアプリケーションが異なるのではないかと考えました。学力不振という面で満たされない生徒は、ゲーム系のアプリケーションに達成感を求め、友人がいないことにより親和欲求が満たされない生徒は、親和的な関係をSNSの中に求めるのではないでしょうか。こうした点についても、今後の調査研究で明らかにしていきたいと考えています。現実的な問題を考える(スマートフォンの購入時期) スマートフォンを手にした中学生を例に依存プロセスについて説明しました。プロセス全体については、これから詳細な調査研究を進めますが、このプロセスを検討する中で、ある問題に気がつきました。それは、スマートフォンを中学生や高校生がはじめて手にする時期に関係した問題です。 スマートフォン依存にならないためには、生活リズムの安定が大きな役割を果たすと考えられます。決まった時刻に起き、自分が決めた時間帯に自宅学習を行い、決まった時刻に就寝するといった状態は、生活リズムが安定した状態です。この生活リズムが不安定になりやすい時期があります。それは、新しい生活環境を獲得する中学校や高校の入学時期です。 小学校を卒業して中学校に入学した時期に、スマートフォンを生徒が手にした場合、どのようなことが起きるでしょう。憧れのスマートフォンを手にしたわけですから、いろいろ使ってみたいという思いは強く、スマートフォンの操作に多くの時間を費やすこととなります。一方でこの時期は、中学校での新生活が始まる時期であり、新しい生活リズムをつくる重要な時期です。中学校では小学校以上に学習内容が多く、数学などでは難易度も上がるために、小学生の頃に比較して家庭学習の時間をより多くとらなければ、すべての教科で充分な学力を獲得することは難しく、小学生当時の生活リズムに比べて学習時間のより多い生活リズムへの変化が一般的に求められます。 そのような時期に、スマートフォンを手にした結果、スマートフォン利用が中心の生活リズムが形成され、「まずはゲームをやってから、勉強する」「SNSで仲間とやり取りしてから、就寝する」など、生活リズムが不安定となる危険性があります。スマートフォンを中心とした生活リズムの場合、ゲームやSNSをどのタイミングで終了するのかは、まったく不安定であり、家庭学習を開始する時刻はもちろん、就寝時刻や食事時間すらスマートフォン使用の影響を受けることになりかねません。 子どもたちがスマートフォンをはじめて手にする時期と、スマートフォン依存との関連についても検討していきたいと思います。スマートフォン依存プロセス モデル自覚された課題に対応するアプリケーションの欠乏感覚補償機能

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