EDUCATUS Vol.3
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8新型コロナ感染拡大の中で子どもの感染症と予防を学ぶ 新型コロナウイルス感染症が猛威を振るっています。筆者がこれまで勤務していた保健所では、休日夜間もシフトを組み、全職員体制で、感染対策に奔走しています。 この中で保育所では、子どもや家族を支えるために保育を提供し続けています。2021年8月現在、感染力の強いデルタ株が広がり、園児や保育士の感染は増加し、休園やクラス閉鎖も相次いでいます。 集団保育を行う保育所の感染症対策は重要なテーマです。2013年、沖縄県石垣島内の保育所等で、ロタウイルス182人発症という限定した集団感染性胃腸炎事例もありました。そして現在、全世界で新型コロナウイルス感染拡大への対応を迫られています。 幼い子どもの保育は「三密」になりやすく集団感染のリスクが高まります。このため保育所では、感染対策への最大限の組織的な取り組みが求められており、子どもの健康と安全の授業等で学生達と学びを深めています。感染症の三大要因とその対策 感染症発生の三大要因をまずは抑え、対策を整理します。① 感染源対策:感染源を除く 感染症を早期に診断・治療し、指定された期間、登園を控えてもらいます。体調不良時には職員も子どもも、出勤・登園をせず休むことが大切です。幼児教育学科准教授 塩之谷 真弓 幼児教育学科准教授 塩之谷 真弓 SHIONOYA Mayumi前  職:感染症と保育者養成現代教育の先端をゆく Ⅱ愛知県保健所健康支援課長(保健師)新型コロナ感染拡大の中で子どもの感染症と予防を学ぶ 新型コロナウイルス感染症が猛威を振るっています。筆者がこれまで勤務していた保健所では、休日夜間もシフトを組み、全職員体制で、感染対策に奔走しています。 この中で保育所では、子どもや家族を支えるために保育を提供し続けています。2021年8月現在、感染力の強いデルタ株が広がり、園児や保育士の感染は増加し、休園やクラス閉鎖も相次いでいます。 集団保育を行う保育所の感染症対策は重要なテーマです。2013年、沖縄県石垣島内の保育所等で、ロタウイルス182人発症という限定した集団感染性胃腸炎事例もありました。そして現在、全世界で新型コロナウイルス感染拡大への対応を迫られています。 幼い子どもの保育は「三密」になりやすく集団感染のリスクが高まります。このため保育所では、感染対策への最大限の組織的な取り組みが求められており、子どもの健康と安全の授業等で学生達と学びを深めています。感染症の三大要因とその対策 感染症発生の三大要因をまずは抑え、対策を整理します。① 感染源対策:感染源を除く 感染症を早期に診断・治療し、指定された期間、登園を控えてもらいます。体調不良時には職員も子どもも、出勤・登園をせず休むことが大切です。

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