GLOCAL vol.14
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1 中部大学大学院、国際人間学研究科レポート『GLOCAL』 Vol.14 をお届け致します。 1991年に国際関係学部の上に創設された国際関係学研究科をルーツにもつ本研究科ですが、その後、人文学部からの分野も加わり、現行の4専攻――「国際関係学専攻」、「言語文化専攻」、「心理学専攻」、「歴史学・地理学専攻」――が出揃って、ちょうど10年が経ちました。節目となる今年度の特筆すべき出来事として、内モンゴル大学蒙古学学院蒙古歴史学系(詳細は小誌後述)との学術交流協定の締結が挙げられます。 2016年7月のこと、本研究科の一部教員が教員研修旅行で内モンゴルを訪問した際、内モンゴル出身の本学大学院生の紹介で、内モンゴル大学蒙古学学院の副院長をはじめとする教員と交流を行いました。その折に、蒙古歴史学系の中に近年設立された「旅游管理(ツーリズム・マネージメント)専攻」だけが大学院課程を持たないため、本学の大学院への留学が可能か打診がありました。そこで本研究科の澁谷鎮明教授が、この件に関して協議を行うとともに、日本のツーリズム研究の現状について講演するために2016年10月に蒙古歴史学系を訪れ、その際に先方の副校長から交流協定締結の申し出がなされたという次第です。 この申し出から2年を経て、漸く学術交流協定締結の準備が整い、2019年1月12日、財部香枝副研究科長、澁谷鎮明教授、私の3人で内モンゴル大学を訪問し、蒙古歴史学系責任者である宝ボヤンデルゲル音徳力根教授と協定書への署名を交わしました。同地で進学説明会も開催したところ、学期末の帰省時期であるにもかかわらず、予想を超える人数の学生が参加し、日本留学への大変な熱意を感じることができました。 今後、先方では日本語教育をカリキュラムに組み込むなどして、より円滑に交流が行えるよう準備を整える予定とのことです。一方、こちらからは、当面海外研究指導委託支援制度等による大学院生の派遣や研究者の交流等を予定しています。また、先方からの学生の受け入れ準備として、秋学期入学や学術交流協定機関特別試験などの制度の導入も検討中です。 この他、国際関係学専攻では、海外研究指導委託支援制度を利用してマレーシア科学大学に学生を送っており、その縁もあり来日された同大学経営学部のMohd Anuar Arshad上級講師にご講演いただき、今回のご寄稿となりました。 国際関係学部と人文学部に跨って設置され、それ故「国際」と「人間」をキーワードにもつ国際人間学研究科としては、今後もさまざまな海外の教育研究機関と積極的に協定を結び、活発かつ持続的な人的交流を展開できればと考えています。 小誌を通して、こうした本研究科の動静もお伝えしていければと存じます。今後とも小誌をどうかよろしくお願い申し上げます。 2019年2月27日柳谷 啓子(中部大学国際人間学研究科長)ごあいさつ

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