GLOCAL_Vol19
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1 中部大学大学院国際人間学研究科の活動レポート、GLOCAL Vol.19 をお届けいたします。 本研究科は、1991年に国際関係学部を基礎に創設された国際関係学研究科国際関係学専攻をルーツとして発足しました。その後、1998年に創設された人文学部を基礎とする2専攻(言語文化専攻、心理学専攻)が2004年に合流し、名称も「国際人間学研究科」に変更されました。さらに2008年には歴史学・地理学専攻が加わり、4専攻体制となって現在に至っています。 グローバル化という言葉が当たり前のように口にされるようになった現在、私たちは社会のどのような領域で仕事をするにしても、国際的な視野をもって自分の果たすべき役割を考えずにはいられません。2015年9月の国際連合サミットで採択されたSDGs(持続可能な開発目標)は、国家の枠を越えた人類社会共通の目標として広く共有されており、本学でも研究教育の柱となっています。 ただしここで「国際的な視野」というのは、ただ国外に目を向けるということではなく、同時に国内にも目を向けることを意味しています。新型コロナウイルスの影響で、現在はヒトの流動も一時的に停止状態にありますが、やがてこの状況が打開された暁には、以前にも増して色々な国々の人々が日本にやってきて、共に仕事をしたり日常生活を送ったりするようになることは確実でしょう。グローバル化というのは、このように日本社会それ自体が国際的な「場」として開かれていく過程なのであり、その意味で自分が暮らす地域への関心はますます重要になるにちがいありません。本研究科はそうした認識に基づいて、グローバルな視点とローカルな視点の両者を軸とする「グローカル」な教育研究を理念として掲げています。 本誌には、2021年度に新たに本研究科のメンバーとして加わった教員2名と、博士前期課程に入学した大学院生4名の研究報告、あわせて6編が収められています。扱われているテーマはきわめて多彩で、いずれも短い文章ながら力のこもった内容であり、まさに 本研究科が標榜する「グローカル」な視野に基づいた研究の一端をうかがわせるものであると言えるでしょう。 このように教員と院生が同じ誌面で相互の研究内容を共有する機会はきわめて貴重なものであり、研究科としてもますます本誌の充実を図って参りたいと思います。どうぞ今後ともよろしくご指導・ご鞭撻を賜りますよう、お願い申し上げます。 2021年10月21日石井 洋二郎(中部大学大学院国際人間学研究科長)ごあいさつ

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