GLOCAL 2025 Vol.25(Special edition)
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1 中部大学大学院国際人間学研究科の活動レポート、GLOCAL Vol. 25(特別号)をお届けいたします。 本研究科は、1991年に国際関係学部を基礎に創設された国際関係学研究科国際関係学専攻をルーツとして発足しました。その後、1998年に創設された人文学部を基礎とする2専攻(言語文化専攻、心理学専攻)が2004年に合流し、名称も「国際人間学研究科」に変更されました。さらに2008年には歴史学・地理学専攻が加わり、4専攻体制となって現在に至っています。 2024年の日本は、令和6年能登半島地震に始まり、常態化する体温超えの猛暑、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)の発表、進路予想ができないスーパー台風の襲来など、自然の驚異を大いに感じた年でもありました。世界では、長期化するウクライナ戦争に加え、パレスチナ問題も一向に終わりが見えません。負のスパイラルに陥っていると言わざるを得ない状況です。日本社会は、このようなさまざまな国際的な社会・経済情勢の影響を受けながらも、それ自体が国際的な「場」として開かれようとしています。そして、国や地域も多文化共生社会の実現に向けて多様な施策に取り組んでいます。 グローバル化がますます進展するなか、異文化や国際社会への理解を深め、国際的な視野をもって世界で活躍することができる人材が求められています。と同時に、多文化共生社会の実現のためには、自分が暮らすローカルな地域に目を向け、多様な人間や文化への深い関心が必要とされます。本研究科はそうした認識に基づいて、グローバルな視点とローカルな視点の両者を軸とする「グローカル」な教育研究を理念として掲げています。 本誌は創刊から12年が経過し、この間、本研究科における日頃の教育・研究活動の一端を広く知っていただくために発行してまいりました。本号は、国際人間学研究科が誕生して20年目の節目の年に当たることから、従来よりも教員や院生の研究紹介の掲載本数を大幅に増やすとともに、本研究科の活動報告に加えて、4専攻の紹介や修了生からのメッセージを収蔵した拡大版として発行いたしました。人文社会科学の幅広い分野を研究領域とする本研究科の特徴が表れた内容であり、まさに本研究科が標榜する「グローカル」な視野に基づいた研究の一端をうかがわせるものであると言えるでしょう。 このように教員と院生が同じ誌面で相互の研究内容を共有する機会はきわめて貴重なものであり、研究科としてもますます本誌の充実を図って参りたいと思います。小誌を通して、本研究科の日頃の活動の一端がご理解いただければ幸いに存じます。 2025年1月28日大塚 俊幸(中部大学大学院国際人間学研究科長)ごあいさつ

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