GLOCAL 2025 Vol.25(Special edition)
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2025 Vol.252025 Vol.252025 Vol.25NotesPlusNotesPlus57スの大英博物館、フランスのルーブル美術館、ドイツのベルリン博物館、トリノのエジプト博物館、アメリカのメトロポリタン美術館、、、、世界中の一次資料に触れた体験は中部大学に所属していなければ不可能でした。本当に感謝しております。 先生方のご指導を賜り、研究結果として『古代エジプト第18王朝トゥトアンクアメン王墓出土の楽器―エジプト学と音楽学の観点から―』を博士論文として発表できたことは、中部大学に所属できたからこそだと確信しております。また2023年7月、博士論文を加筆修正いたしまして、出版することが叶いました。 中部大学サテライトカレッジで担当させていただいた「古代エジプト歴史講座」はシニア講座として今も継続させていただき、今年で10年目になります。現在は愛知文教大学・愛知文教女子短期大学にて、非常勤講師として勤務しております。中部大学の先生方に教えていただいた御恩を忘れず、教員として私も学生一人一人に親身に接しつつ、今後も研究も続けていきたいと思っています。ありがとうございました。インで日本の医療通訳士の資格を取って転職し、今上海の医療系の貿易会社に総経理アシスタントとして勤めています。卒業後もずっと日本と中国を結ぶ仕事についています。 ところで、今の総経理の人は、名古屋出身の日本人の方で、名城大学農学部出身です。中部大学のことよく知っていて知り合いも多いようです。今でも名古屋と中部大学の縁も繋がっています。授業で訪れた愛知県の産業観光施設 私は古代エジプト音楽を研究するため、中部大学大学院国際人間学研究科博士後期課程に入学しました。和崎春日名誉教授、中野智章教授、中山紀子教授、財部香枝教授、主指導・副指導の先生方には本当に多くのご指導を賜りましたこと、感謝しております。特に中野智章先生には、私の知識を博士課程レベルまで引き上げていただき、時に厳しく、優しくご指導くださった御恩は、生涯忘れることはありません。 古代エジプト音楽研究に限らずではありますが、考古学研究では『遺物資料』『図像資料』『文献資料』が重要な一次資料となります。特に遺物資料の出土遺物を見るには、日本国内のみで研究を遂行するのは不可能でした。 研究対象となる実物の楽器はエジプトだけではなく、世界中の博物館に所蔵されていたため、実際に資料を見るためには渡航費をはじめ、莫大な費用が必用でした。しかし、中部大学の博士課程において研究費をいただけたことで、多くの博物館に赴くことが可能になりました。 カイロのエジプト博物館はもちろん、イギリ 卒業生のセレンメン(斯仁門)です。私は中国のモンゴル民族で、内モンゴル自治区のロシアとモンゴルとの国境に近いフルンボイルという地域の出身です。2015年に中部大学大学院国際人間研究科と提携のある内モンゴル大学の蒙古歴史学系旅行管理専攻を卒業し、2018年より中部大学国際人間学研究科の国際関係学専攻に2年間留学していました。 当時は、澁谷先生のご指導の下、内モンゴルで草原観光の拠点になっている「ゲルキャンプ」という観光施設の形成と運営について研究しました。ゲルは、本来モンゴル族の伝統的移動式の住居で、遊牧を行ったモンゴル族の文化的象徴です。ゲルキャンプは、外来の観光客がモンゴル文化を楽しむためにできたもので、固定されたゲル群で寝泊まりができ、乗馬や民俗芸能などを楽しむこともでき、各地に作られるようになりました。故郷のフルンボイルでゲルキャンプの現地調査をしたことは今も記憶に残っています。 大学院を卒業後は、日本企業ダイキンの蘇州研究開発センターに就職し、PCB開発の部長通訳として3年間働きました。その後オンラ野中 亜紀セレンメン国際関係学専攻博士後期課程2021年度修了 大学非常勤講師国際関係学専攻博士前期課程2019年度修了 修士(国際関係学)修了生からのメッセージ修了生からのメッセージ修了生からのメッセージ修了生からのメッセージ

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