2024大学院パンフレット
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28̶̶Chubu University Graduate School応用生物学研究科博士前期課程 博士後期課程応用生物学研究科長 牛田 一成地球規模課題の解決をめざしてGraduate School of Bioscience and BiotechnologyUSHIDA Kazunari 21世紀はバイオの時代と言われています。 生物のもつ多様な機能を解明し, 私たちの生活の可能性を広げていく応用生物学の分野は, 急速に発展しています。 その応用範囲は発酵, 化学, 繊維, 製紙, 食品, 製薬, 医療, 農業, 環境まで多岐にわたり, 生物科学 ・ 自然科学の専門的な知識や技術を身につけたバイオ人材が幅広い分野で求められています。 応用生物学研究科は, こうした社会の要請に応えていくために, バイオサイエンス・バイオテクノロジーを基盤とする複合的な学術領域において教育研究を行っています。 本研究科は, 先端分野で活躍している教員を揃えて充実した研究により社会に貢献をするとともに, すぐれた人材を育成・輩出することを目的としています。 21世紀のバイオ分野で求められる人材育成の要望に全力で応えるために努力しています。 地球温暖化, 食糧や資源枯渇の問題, 大地震や巨大台風などの自然災害, さらに新興感染症の世界規模流行など, 生命をおびやかす問題が, 年々, 拡大し深刻化しています。 こうした環境, エネルギー, 水と食料にかかわる地球規模の問題は, 一つの国の力だけで解決できるものではありません。 最新の科学に基づいたイノベーション, それをつくりだす国際的な取り組みが必要です。 これらの課題の多くに, 生物の力を利用した解決法が期待されています。 大学院応用生物学専攻は, 「基礎生命科学領域」と「環境生物科学領域」および「食品栄養科学領域」の3領域で, 環境の保全と再生、生物の力を利用したエネルギー生産や有用物質の生産, 食の安全・安心, などの分野で専門的な教育と研究を進めています。 地球環境を救うイノベーションや技術開発はどのように生み出されてくるのでしょうか。 社会のパラダイムシフトを引き起こすような技術開発は, 突然, 一人の天才によってもたらされるように見える場合もあるでしょう。 しかし, その天才のアイデアは, 既存の技術が充足感をあたえられないからこそ生み出されるのであって, そのようなアイデアが浮かぶためには, 既存技術に関する深い知識と経験, 洞察が必要です。 さらに, そのアイデアが使い物になるまでには, たゆまぬ工夫や改良が必要になります。 こうしたイノベーションを生み出せる修了生をおくりだすためには, 分子生物学, 生化学, 有機化学, 微生物学, 動物科学や植物学, 動物や植物の栄養学や生理学, 生態学, 遺伝学など生物学の基盤を形成する学問体系のきちんとした学習が必要だと考えています。 そうであるからこそ, 応用生物学専攻では, 少人数教育による研究手法の習熟に力を注いでいます。 志を同じくする皆さんの参加を期待しています。研究科長メッセージ

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