中部大学教育研究23
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な方法であるため、実状に合わせて遠隔授業、対面授業のいずれでも対応していく。6)「FDフォーラム、FD・SD講演会、FD・SD研修会」の開催「FDフォーラム」と「FD・SD講演会」は、高大接続やハラスメント、合理的配慮、新課程入試等をテーマに、高等教育機関として時機を逸しない、教職員にとって関心が高いテーマを取り上げて開催している。2018年度以降の5年間で様々なテーマをとりあげてきた。「FDフォーラム」はコロナ禍もあり開催が出来なかったが、「FD・SD講演会」は12回開催している。2022年度にはFD・SD研修会をSD(StaffDevelopment)研修の機会として位置づけ、「ハラスメント」をテーマに開催した。専任教職員の参加率は70%であった。今後も、時節の問題点をテーマとして取り上げていく。7)「キャリアアッププログラム」の開催「キャリアアッププログラム」は、多様化する学生や教育方法に対して教員が知るべき知識や技術を修得できるように少人数で実践的なワークショッププログラムとして実施している。テーマも多岐にわたり教員にとって関心が高いテーマを取り上げて開催し同じ内容のプログラムも定期的に開催している。同プログラムは、SDプログラムの一環として職員の参加者が多く、本学FD推進における教職協働にも繋がっている。2018年度から5年間で「授業デザイン(シラバスの書き方、授業の進め方、授業内容、マイクロティーチング等)」9回、「授業技術・運営(話し方、板書、ノートの取らせ方等)」34回、「ICT(情報通信技術)」17回、「学生への応対(私語対策、ほめ方、叱り方、謝り方等)」13回等、延べ73回と、2008年度から2012年度の5年間に実施した22回並びに2013年度から2018年度の5年間に実施した49回から大幅に増加している。2020年4月に、新型コロナウイルス感染症対策のため、急遽、導入された遠隔授業をサポートするため、CoursePower等の活用方法をテーマとしたキャリアアッププログラムを緊急的に全12回開催した。遠隔授業が必須となる以前までは、中部大学の学習管理システム(LMS)であるCoursePowerを使用したことのない教員が少なくはなく、特に非常勤講師では対応に苦慮していたため、1ヶ月で12回開催という異例の頻度で非常事態に対応した。また、現役アナウンサーの客員教授による「話し方講座」もZoomを用いた「オンラインにおける話し方の留意点」等、遠隔授業のスキルを上げる方策をとった。さらに、新型コロナウイルス感染拡大に伴う学生の気質の変化が問題となっていることから、この点をテーマに取り上げ、学生相談室の教員による講義、ディスカッションのプログラムも取り入れた。8)「FDカフェ」の開催「FDカフェ」は、大学教育に関するさまざまなテーマ、学生と直面している大学教職員にとって必要な知識等の実践的なテーマに関して自由に意見を交わすことで情報やスキルを共有する場を提供することを目的として開催している。同プログラムは、教職員が気軽に情報交換や意見交換を行うことで互いの教育力向上を目指しており、この企画への参加者による全学にまたがるネットワークづくりも狙いとしている。原則として各回のテーマを定め、話題提供者の概説、ファシリテーターの進行による意見交換というグループ研修の形態として運営している。内容は、毎年恒例の新任教職員向けの意見交換、「私の授業づくり」とシリーズ化した教員―92―

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