中部大学教育研究23
117/137

まず、図4に示す学生による平均ポイントはこの5年間でどの項目についてもそれほど大きな変化は見られなかった。特に、新型コロナウイルスの感染拡大の前後に注目しても、際立った増減は認められなかった。教員による遠隔授業が学生にある程度受け入れられたことが伺える。なお、現状の授業評価が開始された2008年度まで遡って推移を見ると、各項目とも着実に増加傾向が維持されていることが分かる。一方で、図5の教員による平均ポイントの推移を見ると、授業評価を再開した2020年度秋学期において設問1(教員からの伝え方)と設問6が特に大きく減少した。いずれの項目も遠隔授業が中心であった当該年度においては、特に各種ツールの使用方法に不慣れな教員にとっては徹底が難しかった内容である。ただし、設問6についてはその後、年を追うごとにポイント数は回復している。この理由として、単に対面授業が増え、従前の授業スタイルが適用できるようになったことだけでなく、教員が自身の授業にツールをうまく利用するスキルを習得したことが考えられる。5)FD活動の取り組みの傾向2018~2022年度の本学のFD活動件数を、目的別、対象別、および内容形式別にまとめて、それぞれ表9-1~9-3に示す。まず、表9-1に示すように、全体的に見て2022年度には活動件数がここ数年の中で最多となった。理由として、全学のみならず各学部や学科での活動がますます活発になっていることが考えられる。さらに、表9-2に示すように、学生を含む活動件数が2022年度において顕著に増加した。教職員と学生が一丸となったFD活動が定着していることが伺われる結果となった。なお、表9-3-2に示すように、2022年度から形式別の活動件数集約において、項目の簡略化をはかった。『魅力ある授業づくり』プログラムの認定プログラムにおけるポイント認定(座学形式は1ポイント、ワークショップ形式は2ポイント)との関連を考慮した変更である。―102―表9-1目的別にみたFD活動(件数)表9-2FD活動の対象別にみたFD活動(件数) 2018 2019 2020 2021 2022 72 69 81 72 98 74 66 50 73 70 FD 16 26 11 35 39 162 161 142 180 207 2018 2019 2020 2021 2022 46 56 49 56 59 39 41 19 32 23 45 51 50 43 65 130 148 118 131 147 51 44 47 47 40 46 53 29 48 58

元のページ  ../index.html#117

このブックを見る