中部大学教育研究23
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4.今後の全学FD活動重点目標『魅力ある授業づくり』への取り組みに向けた課題と展開前回の報告書では、今後の課題としてFD活動における教職協働の推進と、学生参加型のFD活動の模索が挙げられた。まず、前者の教職協働のための体制づくりとして、2.1)で述べたように2019年度に全学FD委員会が全学FD・SD委員会に再編され、さらにその専門委員会としてSD活動WGが新たに設置された。そのSD活動WGが中心となって企画したFD・SD研修会には多くの教職員が参加し(2.6)参照)、FD・SD活動における教職協働のための基礎が構築された5年間となった。また、後者の学生参加型のFD活動については、「第3回中部大学発『魅力ある授業づくり』-学生と考える「魅力ある授業」-(2.13)参照)」に加えて、遠隔授業の改善点を学生が発表するFDカフェを開催し、数こそ少ないものの学生参加型イベントのあり方について検討を行った。さらに、博士後期課程の学生に対する中部大学FD・SD委員会規程の改定も行われ(2.15)参照)、学生がFD活動に参加するための基盤がこの5年間で形成されたと言えよう。いずれの課題についても、今後、継続して制度の改善や企画内容の充実をはかっていく必要がある。一方で、この5年間を振り返って以下に述べる課題も明らかとなった。・専任教職員および非常勤講師が一体となったFD活動の取組みについて本学では、非常勤講師もFD活動に積極的に参加しており、専任教職員と非常勤講師が一体となった取組みは『魅力ある授業づくり』の特徴の一つである。しかし、非常勤講師の授業評価における回答率やコメント率は50%程度であり、全体の値を押し下げる要因となっている。今後、授業評価の趣旨を周知徹底したり、その伝達方法についての工夫を講じたりする等、非常勤講師の回答・コメント率をより一層上げるための方策を考えていきたい。・一部のFD活動の参加率向上について全体的には多くの教職員がFD・SD活動に参加しているものの、一部のプログラムについては十分な参加者が集まらないこともしばしばあった。特に、2022年度には全学公開授業や授業サロン(春学期)をはじめ、他のFD活動についても十分な参加者数が得られないことがあっ―103―表9-3-1形式別にみたFD活動(件数)~2021年度まで表9-3-2形式別にみたFD活動(件数)~2022年度から 2018 2019 2020 2021 2022 28 47 37 24 63 54 27 60 26 24 37 23 16 17 25 28 133 142 126 135 2018 2019 2020 2021 2022 65 38 41 144 3

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