中部大学教育研究25
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ので、見学でいいのか?とそのギャップを感じた」、「訪問時に同じケアを5回以上見たので、やってみたいなと思ったが見学した」など同行訪問時では見学が多いことに対し<自信のあるケアができなかったことに不満を感じた>という思いをしていた。さらに、「お風呂場が狭く、入れなかったので、40分程立って待ってるのは、辛かった」など<学生がケアに参加できない長い待ち時間に困惑した>など、看護技術が様々な制限により実施できないことに対する不全感があった。【訪問先でのマナーに関する戸惑い】は2つのサブカテゴリーで構成された。「立って見ていたら看護師に座ってみるよう指示されたが理由が分からず困った」、「楽な姿勢で座るよう促され体操すわりをしていたら、人につま先を見せないで、と注意され、事前に教えてほしかった」など<訪問先での適切な見学時の姿勢や居場所に困った>や、「訪問中に利用者宅でお茶を勧められた時、頂いてはダメだけど看護としていただく場合もある、など応用力が難しい」、「(訪問スケジュールの都合で)学生だけが利用者宅に置かれた際、お茶を勧められ、断ったが気を遣うので、(訪問宅の)外に出て(看護師を待って)いたほうがいい」など<訪問先でお茶を出された際の臨機応変な対応が難しかった>というその場でマナーを判断することへの戸惑いがあった。5.2.2訪問看護同行中の肯定的な思い(表2)【移動中の車内での情報提供や質問対応に感謝】は4つのサブカテゴリーで構成された。「車の中で、次に行く利用者の情報を教えてくださったのは、訪問中にどんなことを見たらよいか分かるので、ありがたかった」や「車内で、事前に考えた観察項目に対し追加の視点を具体的に教えてくれたことが、すごく効果的で、短い訪問時間の中で、看護を見ることができた」など<行きの車内の情報提供で訪問中の学修の視点が持てありがたかった>や、「訪問中は看護師はみんな忙しいが、車に乗ったら『さっきの件は、こういう意味で・・・』と、ちゃんと質問に答えてくれありがたい」など<帰りの車内での説明で訪問宅でのケアの根拠が分かりありがたかった>と同行訪問前後の指導に学修しやすさを感じていた。また、<車内では個人情報を人目を気にせず看護師に聞きやすい>や<移動時間は看護師に質問できる時間として確保されているので質問しやすい>など車内や移動中という環境に質問しやすさを感じていた。【学修目標を達成できるような訪問看護師の配慮への感謝】は4つのサブカテゴリーで構成された。「『家族と話ができる機会だから、しゃべっておいで』と促してもらいありがたかった」など利用者や家族に関われるよう<看護師がコミュニケーションのタイミングを教えてくれる配慮は嬉しい>や、看護実践で使用する物品や一連の流れなど「ケアが見えやすいところに学生を置いてくれることが多く、対応が嬉しかった」など<ケアの実践を見学から段階的に教えてくれてやり易かった>、看護実践への制限によりケアの実践ができなくても「ケアを学生同伴でやらせてくれたのは、すごい良かった。呼吸リハで歌を歌う時、歌詞を見せてくれ、一緒にやらせてくれた気遣いがすごくうれしかった」という<看護師のケアに参加させてくれた気中部大学教育研究No.25(2025)―12―表1訪問看護同行中の困難な思い
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