中部大学教育研究25
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遣いが学びに繋がった>など、学修目標の達成への配慮に感謝していた。そして学生は「夕方、看護師間で学生に関する情報共有をしている会話が聞こえてきて安心感につながった」と語り<学生の看護計画を看護師間で情報共有されていることに安心した>と感じていた。【間近で体験した訪問看護師の看護実践能力への驚き】は2つのサブカテゴリーで構成された。学生は看護師の看護実践を間近で見学し「ケアする中でその人の好きなものなどちゃんと配慮や尊重してやっていて在宅看護の特徴が目に見えて分かりすごくいい体験だった」と<看護師が管理を優先せず利用者の好みを尊重した対応が新鮮だった>と感じたり、「看護師さんの情報収集は聞くというよりほとんど目でやる。ケアの流れでやってるから、僕は気付かず、後で『実は』と看護師が取った情報を足され、そんなところ見てるのか、と驚いた」など<在宅看護特有の情報収集の仕方や看護師の観察力に驚いた>りしていた。【学生の看護実践を看護師が認め見守ってくれていることへの安心感】は3つのサブカテゴリーで構成された。「看護技術について、難しいよねっ、と理解してくれておりいい意味でできて当たり前って思われてなかったのが楽だった」と<看護技術の未熟さを分かってくれる看護師の存在は気が楽だった>とやり易さを感じていた。また学生は「認知症の方への訪問で、傾聴法とか回想法とかやったところ、『どこで習ったの?ちゃんとできててえらい』と、ちゃんと見ていて気付いてくれ嬉しかった」と語り<実施したケアの意図を褒めてくれたことが嬉しかった>という思いや、「普段看護師には話さないようなことを看護学生には話してくれるだろうから、コミュニケーション取っておいで、と言われ、学生に期待してくれ邪魔になっていないと思え安心できた」と<看護師の学生への期待を感じて安心した>と感じていた。【複数事例や看護師毎の多様な看護実践を学べた充実感】は2つのサブカテゴリーで構成された。学生は同行する看護師が異なることで、「同行する看護師による援助の方法や使う道具の細かい違いを教えてくれ、どちらの方法も納得でき、いろんな方法を見れてよかった」と<同行する看護師毎の多様な援助方法を学べて良かった>と感じていた。また、複数の事例に同行することで「自分の受持ち以外の利用者さんのことも見ることで、受持ち事例に生かせるような視点が新しく見つかったりしたのはすごくメリットだった」と<受持ち事例以外の訪問は受持ち事例への振り返りに繋がるメリットがある>と感じていた。6考察3グループ13名の研究協力者からデータを得た。実習施設8か所中7か所で実習をした学生であったことから、施設の偏りは最小限となるデータを得ることができたと考える。以下、学生の思いから臨地実習指導の在り方への示唆を考察する。6.1学生の困難な思いと臨地との実習調整への示唆【対象者の情報が不足したまま訪問することへの困惑】【質問や指導を受けるタイミングへの躊躇】は実習スケジュールの影響による困難感と考える。本実習では訪問看護への同行を主軸としているため、学生は1日に複数事例の訪問看護に同行する。同行訪問する事例の情報を事前に把握していなければ、訪問先での看護実践を理解することは困難であり、事前の情報収在宅看護論臨地実習において看護大学生が訪問看護同行中に抱く思い―13―表2訪問看護同行訪問中の肯定的な思い

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