中部大学教育研究2022
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果がみられ、授業前より授業後で神経症傾向の得点は有意に低かった(p<.05)。これらのことから、自己開拓の受講は、外向性と開放性を高め、とりわけ開放性については、事前にみられなかった差が拡がり、自己開拓の受講者はより高い開放性を有することが示された。本結果は、従来の自己開拓に一貫してみられる効果ではないことから、今後も同様の効果が確認されるようであれば、新プログラムの特徴的な効果であると考えられる。なお、神経症傾向については自己開拓の受講者と統制群に差はなく、受講するか否かにかかわらず神経症傾向を低めることが示された。自己開拓が設置されてから、しばしば神経症傾向が比較的高い学生が自己開拓を受講する傾向があったが(佐藤他,2013;佐藤他,2014)、今年度はそのような特徴はみられなかった。3.2.2.2自尊感情の変化分析の結果、群と時期の交互作用が有意であった。そこで、単純主効果の検定を行ったところ、自尊感情は受講群において授業前より後で得点が有意に高く(p<.001)、授業後において受講群が統制群より得点が高い傾向にあった(p<.10)。このことから、自己中部大学教育研究No.22(2022)―18―4.42(1.49)4.43(1.40)1.063.97*3.60†4.05(1.59)4.33(1.69)5.12(1.07)5.23(0.97)0.011.850.035.12(1.03)5.21(1.07)3.23(1.27)3.23(1.19)0.090.000.003.17(1.20)3.17(1.35)4.73(1.26)4.63(1.26)2.025.45*1.664.62(1.07)4.29(1.20)4.16(1.41)4.08(1.34)0.983.84†9.18**4.11(1.21)4.49(1.23)3.15(0.57)3.12(0.58)0.503.91*8.11**3.10(0.54)3.27(0.58)2.59(0.46)2.60(0.41)0.1821.03***17.16***2.46(0.41)2.68(0.50)3.29(0.67)3.19(0.69)0.320.134.17*3.15(0.63)3.22(0.69)3.45(0.89)3.35(0.84)0.010.341.453.39(0.83)3.43(0.93)3.47(0.90)3.32(0.92)0.360.124.92*3.27(0.91)3.38(0.84)2.91(0.99)2.92(0.85)1.283.62†3.36†2.66(0.93)2.88(0.95)3.27(0.90)3.20(0.89)0.040.222.81†3.20(0.90)3.32(0.96)3.01(0.79)3.10(0.82)0.0214.65***5.29*2.86(0.78)3.23(0.86)3.15(0.90)3.13(0.93)0.006.39*8.14**3.00(0.81)3.31(1.00)3.25(0.86)3.13(0.88)0.164.96*17.29***3.04(0.85)3.43(0.81)3.19(0.77)3.04(0.73)0.061.4514.42***2.95(0.70)3.23(0.77)4.99(1.66)4.51(1.62)4.02*0.0810.32**4.13(1.52)4.53(1.63)4.36(1.55)4.35(1.45)2.371.802.183.88(1.53)4.16(1.62)5.07(1.38)4.76(1.37)0.400.1810.13**4.60(1.38)5.00(1.40)4.32(1.54)4.47(1.28)0.003.20†0.144.28(1.44)4.51(1.56)5.25(1.34)5.06(1.29)1.290.395.10*4.78(1.37)5.12(1.53)5.04(1.41)4.88(1.23)1.150.775.10*4.57(1.42)4.95(1.55)Note: †p < .10, *p < .05, **p < .01, ***p < .001FMean (SD)Mean (SD)Table3各変数における群ごとの平均値(標準偏差)と分散分析の結果
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