中部大学教育研究2022
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回の講義に対して、ほぼ1週につき1章の内容を行うようになっている。見直し前の教科書の内容は、一般の情報処理学習に使用される章立てに、大学で使用するネットワークやメールの使用方法を追加した形で構成される。また、PCが4月の講義開始までに調達できない学生も当時は多く、1回目と2回目の講義では、PCを使用した実習は行わない内容とした。2.4情報スキル入門の教科書(変更後)2020年度以降、多くの講義が遠隔講義となり、初回からPCとネットワーク接続が必須となった。また、講義開始時までにほとんどの新入生はPCを用意することができているため、講義の初回からPCを使用することも可能となった。そのため、情報スキル入門の早い段階で遠隔講義用のソフトウェアやツールの説明を行うことで、他の遠隔講義や教員との連絡がスムーズになると考え、講義の第1週目、2週目に配置した。2022年度新入生用に教科書の構成を下記に示す(新たに追加された章・内容が改訂された章を太字で示す)5)。第1章はじめに第2章授業で使うネットワーク第3章PCとOfficeアプリケーションの操作第4章PCとネットワークを安全に使うために第5章情報社会と著作権第6章ネットワークサービスとソフトウェアの利用第7章コンピュータのしくみ第8章コンピュータのデータの取り扱い第9章インターネットの歴史とWebサービス第10章Word(基本操作)第11章Wordを使ったレポート作成第12章Excel(基礎操作)第13章Excel(応用)第14章PowerPointを用いたプレゼンテーション第15章情報と社会付録Ae-learningシステムを使用した学習付録BMacの基本的な操作方法全体の構成については以前の内容を踏襲しつつ、講義の早い段階で大学から学生に対して配付された大学のメールアドレスを使用したメールの送受信、遠隔講義用のツールについての説明、Officeアプリケーションの確認を行う。情報スキル入門の早い段階で遠隔講義用のソフトウェアやツールの説明を行うことで、他の遠隔講義や教員との連絡が可能となる。変更後の教科書、講義内容では、新入生が遠隔講義へのスムーズな出席、レポート提出、教員と学生の間のコミュニケーションを円滑に行えるようになる。また、2022年度から開始したAI数理データサイエンスプログラムに関連して、最近の情報化社会の流れの1つでもあるAIとデータサイエンスについても簡単な説明と事例について掲載した。3教科書で新しく追加・追記した内容今回、教科書の構成について、遠隔講義用のソフトウェアやOfficeアプリケーションを早めに使いこなせるように見直しを行った。追加・追記した項目(章)は、下記の通りである。・はじめに(1章)・授業で使うネットワーク(2章)・PCとOfficeアプリケーションの操作(3章)・情報社会と著作権(5章)・情報と社会(15章)・Macの基本的な操作方法(付録B)以下に追加した項目について説明する。3.1はじめに(第1章)情報スキル入門の1週目の講義内で、本学の遠隔講義に必要な学習支援システムとコミュニケーションツールの説明を行う。これらは、本学の遠隔講義を受けるにあたり、必ず知っておかなければならない内容であるため、特に新入生には周知する必要がある。そのため新しい教科書の第1章に、これらのツールの簡単な説明と使用方法について追記を行った。学習支援システムは、CoursePower、BlackBoard、GoogleClassroomがあり、これらは講義の資料配付や課題の提出で必要となる。またコミュニケーションツールとしてTora-netメール、GoogleMeet、Zoomについて記載した。3.2授業で使うネットワーク(第2章)2週目では、講義で使うネットワークとして、大学のネットワーク(有線LAN:e-Net、無線LAN:CWN)の接続方法、Tora-netポータル、コミュニケーションツールについて学習する。また、ここで教員とのメールのやりとりをマスターさせることを目的として教科書の第2章の加筆を行った。Tora-netポータルの各メニュータブの内容について説明、休講・補講の情報や講義室変更など学生へのメッセージを確認する方法の説明を行う。次にTora-netメールを使用して自身のメールアドレスの確認を行い、署名の設定を行う。メールの書き方(簡単なマナー)についてもここで学習する。これにより、遠隔講義についての教員からの連絡を受信する方法、担当教員への連絡方法、CoursePowerやメールでの課題提出方法について学習する。2022年度入学生を対象とした情報スキル入門の教科書の改訂―49―
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