中部大学教育研究25
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この章は難易度が高いためか、40%以上の回答が得られる項目がなかった。受講生の反応がやや低い傾向がみられるが、大学の情報スキルの講義では、コンピュータの仕組みについての知識を学んでおくことは必要であると考えられる。3.7Wordの基本操作、レポート作成第3章で基本操作の確認を行ったうえで、第10、11章ではレポート作成の上で必要なWordのスキルを学び、文書入力、フォント設定、段落設定、塗りつぶし、図・表の挿入などの実習を行っており、幅広いスキルが身に着くように設定されている。高等学校で学んだ内容との比較では図1の「5.情報デザイン(覚えている:53%)」、また「6.情報デザインの実践(覚えている:50%)」に該当し、比較的認知・習得レベルの高い学習項目である。図2(質問番号39~44)より、“知っていた”回答割合が50%を超えた項目は、順に「Wordの画像や図形の挿入」、「Wordのフォント操作」、「Wordの表・図の挿入」、「Wordの段落操作」となり、“知らなかった”回答割合が50%を超えた項目は、順に「Wordのヘッダーとフッターの挿入」、「レポートの体裁」となった。また第10,11章で「学習効果が高かった」と回答した項目を表9に示す。半数以上の受講者から「レポート作成」に役立ったとの回答が得られた。本講義では、この実習を通して、大学のレポート作成に必要なスキルが身に着くようになっており、新入生のスキルの平均値向上に役立っているという結果が見られた。3.8Excelの基本および応用操作第12、13章では表計算ソフトExcelを用いた数式入力、表計算、セルの扱い方、グラフ作成などの実習を行う。入学前までに学習した内容の比較では図1の「14.データの活用(覚えていない・学んでいない:62%)」に該当する。Wordと比較して、文書入力だけでなくセルを扱う上でマウス操作に慣れているかどうかについては受講生の個人の能力差に大きな違いがみられるため、全員に対する基本操作の確認が必要となる。この講義では、受講者が「数式入力」、「関数の使い分け」、「グラフ作成」を行えるようになることを目標としている。図2(質問番号45~48)より、“知っていた”回答割合が50%を超えた項目は、「Excelでのグラフの作成」、「Excelでの数式と関数」、「Excelでの表の整形(塗りつぶしや書式変更)」となり、“知らなかった”回答割合が50%を超えた項目は「Excelでのテーブルの並べ替えやフィルター」となった。また第12,13章で「学習効果が高かった」と回答した項目を表10に示す。上位3項目のいずれも50%以上であり、受講者がExcel実習の必要性を感じていることが読み取れる。レポートを作成する上で、受講者にある程度の数式入力やグラフ作成の技術が求められ、そのためのスキルが必要である。特にExcel操作に関しては、高等学校までの情報学習である程度実習をしていると思われるが、受講者から「学習効果があった」と回答が得られていることから、受講生のスキルの平均レベルを上げる必要性が高いことが、この結果から分かる。3.9PowerPointの操作、データサイエンス第14章ではPowerPointを用いたプレゼンテーションの方法、スライドの切替と箇条書き文字のアニメーション化等の実習を行う。入学前までに学習した内容の比較では図1の「5.情報デザイン(覚えている:53%)」に該当し、比較的習得率が高い。図2(質問番号49~51)より、全ての項目で“知っていた”回答割合が50%を超えていた。これにより、高等学校の実習である程度PowerPointを使用し、操作に慣れていることが分かる。第15章では、実習は行わず、生成AIとの向き合い方、データサイエンスについて座学を行う。第15章に関する回答内訳は、図2(質問番号52~55)より、“知っていた”回答割合が50%を超えた項目は、「生成AI(ChatGPT等)」となり、“知らなかった”回答割合が50%を超えた項目は「データサイエンス」、「AI倫理」、「AIの仕組みやツール」となった。また第14,15章で「学習効果が高かった」と回答し中部大学教育研究No.25(2025)―54―表9学習効果が高かった項目(第10,11章について)レポートの体裁52%ヘッダーとフッターの挿入46%表・図の挿入37%段落操作37%画像や図形の挿入32%フォント操作28%特になし11%表10学習効果が高かった項目(第12,13章について)数式と関数60%テーブルの並べ替えやフィルター55%グラフの作成54%表の整形(塗りつぶしや書式変更)43%特になし12%
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