中部大学教育研究25
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た項目を表11に示す。第15章「データサイエンスとAI」に関しても知識として必要な内容ではあるが、全体的な受講生の学習効果に対する反応は50%以下となり、現状では「情報スキル入門」の講義で扱うのは難しい内容とも思われる。4まとめ「学習効果が高かった」との回答率が50%以上あった項目は、教科書に記載の順に「メールの書き方とマナー(72%)」、「Outlookでの署名設定(63%)」、「Outlookを使った電子メールの読み書き(50%)」、「Excelの操作方法(58%)」、「ウイルス対策(59%)」、「引用(66%)」、「著作権(56%)」、「検索(63%)」、「図書館のOPAC蔵書検索(53%)」、「レポートの体裁(52%)」、「数式と関数(60%)」、「テーブルの並べ替えやフィルター(55%)」、「グラフの作成(54%)」となり、これらの項目が受講生にとってより有益な内容であることが分かる。以上の結果を、回答率の多い順に並べ替え、回答者数及び教科書の対応する章も含めて表12にまとめる。「情報スキル入門」の講義の学習効果について受講生の反応を教科書の章立てを超えてまとめてみると、①電子メール、②レポート作成、③Excelの分野に集中していることが分かる。①電子メール:半数以上の受講生から反応が高かった「メールのマナー(72%)」、「メールの署名設定(63%)」、「電子メールの読み書き(50%)」について、今後の講義内でも指導を継続していくことが必要と思われる。②レポート作成:またレポート作成に必要な「引用(66%)」、「著作権(56%)」についての知識や「(蔵書検索(53%)も含めた)検索実習(63%)」、「レポートの体裁(52%)」も受講生にとって必要な知識、スキルであることが分かる。③Excel:またExcelに関しても、まず基本的な操作方法(58%)、数式や関数の入力方法(60%)、テーブルの並べ替えやフィルター(55%)、グラフ作成(54%)といった内容を重点的に行うことが今後の受講生にとっても有効であることが予想される。またそれ以外の分野としては「④ウイルス対策(59%)」についての学習効果の意見も半数を超えていた。「情報スキル入門」では、講義内容を理解させたうえで、各自のPCを用いて講義内容に沿った実習を行い、受講者のスキルの向上を目的としている。以上から、「情報スキル入門」は、本学新入生の情報に関する知識および技術の平均値を向上させる上で重要な位置づけとなっていることが考察できる。以上が2025年度現在の状況である。すでに、生成AIをはじめとするAIサービスが気軽に利用できるようになっているが、2024年からは、AIアシスタント機能が標準搭載されたPCも発売されるようになった。このような状況でレポート作成、グラフ作成、検索など、生成AIを用いて行う変化が起きており、それに伴い「情報スキル教育」の役割も今後変化を余儀なくされる。今後のシラバス編成、教科書の改訂に向けて以上の結果を踏まえて、受講生にとってより有益な講義提供をしたいと考えている。参考文献1)山田裕子,鈴木知治,藤井隆司,"2024年度入学生を対象とした「情報スキル入門」の内容調査-アンケート調査結果を基にした考察-",中部大学教育研究,55-65,2024.2)萩谷昌己他10名,“最新情報Ⅰ”,実教出版,2022,ISBN978-4-407-20464-33)中部大学人間力創成教育院情報教育プログラム,“情報スキル-情報基礎と応用-2025年度版”,学術図書出版社,2025,ISBN978-4-7806-1355-12025年度春学期「情報スキル入門」に関する報告―55―表11学習効果が高かった項目(第14,15章について)AIの仕組みやツール46%生成AI(ChatGPT等)42%データサイエンス41%わかりやすいプレゼンテーション40%PowerPointでの文字入力や図形・画像の挿入39%PowerPointでの画像切り替えとアニメーション38%特になし10%表12学習効果の高かった内容について内容回答人数割合教科書メールの書き方とマナー1,12172%第2章引用1,02266%第5章Outlookでの署名の設定98363%第2章検索97763%第6章数式と関数93060%第12,13章ウイルス対策92659%第4章Excelの操作方法89758%第3章著作権87456%第5章テーブルの並べ替えやフィルター86255%第12,13章グラフの作成84854%第12,13章図書館のOPACを使った検索82853%第6章レポートの体裁81852%第11章Outlookを使った電子メールの読み書き78550%第2章

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