中部大学教育研究24
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報教育でもAIを教えていく要請2)を踏まえ、今までの教育内容の見直しが求められている。中でも、・今まで行ってきた講義内容をどこまで継承するのか・高等学校で学ぶ内容はどこまで削除するべきか・新たに盛り込むべき内容は何かという点について明確化し、現在、教科書の大掛かりな改編中である。3.1アンケート調査の実施今回は、現在まで「情報スキル入門」で指導している主な内容である、・Tora-netメールの書き方指導・ネットワーク利用について・セキュリティ対策(講義と自分のPCを保護するための実習)・レポート作成指導(資料検索、引用方法、著作権、Word実習)・ファイルやフォルダの管理方法(ローカルとクラウドの区別がつかない)・フリーソフトのダウンロードとインストール等について、教科書の見直しの参考とするため、2024年度新入生(現代教育学科、日本語日本文化学科、心理学科:図1~30ではPJ、HJ、HWと表記)を対象にアンケートを実施した(入学後3か月経過した7月に実施)。質問は、・すでに学んでいる内容か・難易度・講義を受けた効果・必要性を感じるかを中心に行った。回答結果を以下に示す。3.1.1Tora-netメールの活用、指導についてアンケートでは、まず大学入学までに日常で活用していた(友人、家族などとの)主な連絡手段について調査を行った。学科により結果は異なるが、通話(携帯電話)の他、電子メール、LINE、SNSなどを日常的に利用していることが分かる(図1)。次に、入学後に与えられるTora-netメールを使用した電子メールの書き方指導の講義について質問を行った。Tora-netメールは、Microsoftのクラウドサービスを利用しており、本学ではWebメールとして使っている。難易度は「ちょうどよい」が最も多く、次いで「やや簡単だった」という回答が目立った(図2)。また「Tora-netメールの書き方指導」が行われている学科もあるが、「情報スキル入門で初めて学んだ」という回答が最も多かった(図3)。またメールの書き方については、「大いに上達した」、「やや上達した」を合わせると教育効果や必要性を実感している学生が多い傾向が見られた(図4)。また講義の質問時にTora-netメールを役立てている学生も多い傾向が見られた(図5)。中部大学教育研究No.24(2024)―56―図1高校までに利用している通信連絡手段0%20%40%60%80%100%HWHJPJ()LINESNS図2Tora-netメールの活用(難易度)0%20%40%60%80%100%HWHJPJTora-net図3Tora-netメールの活用(学習経験)0%20%40%60%80%100%HWHJPJ図4Tora-netメールの活用法(スキル向上度)0%20%40%60%80%100%HWHJPJ
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