中部大学教育研究24
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以上から、「情報スキル入門」の講義では、新入生に対し、Tora-netメールを用いた教員との講義連絡(質問)コミュニケーションを円滑に行うツールとして基礎力をしっかり身に着けていく機会になっていることが分かる。近年の傾向として情報コミュニケーションツールとして大学入学までにLINEを使用している学生の割合が高く、また正式なメールの文章の書き方を学ぶ機会がほぼないことから、目上の人に向けたメール文章の書き方を身に着けていない学生が散見される。この問題に対し、就職活動や今後の社会人生活を見据えても卒業までにLINEとメール文章の使い分け方を確実に学んでおく必要性があると思われる。また、複数の教員からも講義に関する質問のやりとりで不適切な文章に苦慮しており、「情報スキル入門」での指導を希望する旨の意見が聞かれる。従って、「情報スキル入門」の講義内でより具体的な文章の書き方の指導を行っていく方向で教科書内容の改編を進めている。3.1.2レポート作成指導について「情報スキル入門」では、レポート作成指導として、①資料検索、②引用方法、③Wordの使用、という組立てで指導を行っている。資料検索に関しては、コロナ禍以前は、「情報スキル入門」講義内で附属三浦記念図書館の職員が、45分を使って図書館の利用案内とOPACを使った検索実習を行っていた。経緯については、当時の図書館から「学生に、図書館をもっと知ってもらい、かつ、蔵書検索機能の電子化に伴う資料検索能力を高めてほしい」との依頼を受け、「コンピュータ入門」の講義で行うようになったと聞いている。現在は第6章の演習問題として行っている。コロナ禍以降は図書館職員による実習ではなく、情報スキル担当教員がe-Learning上の図書館紹介動画および検索実習動画を用いるなどして図書館案内、資料検索実習を行っている。このOPAC検索実習に関しては「役立っている」、「これから役立つと思う」、「大いに役立つ」(必要)という回答が多い傾向にある(図6~図8)。また「情報スキル入門の講義で習うまで知らなかった」、「情報スキル入門で学べてよかった」、「図書館の利用方法が知れてよかった」という回答も一定数存在するため、「情報スキル入門」で今後も図書館の利用案内とOPACを使った検索実習が必要かどうか検討中である。「情報スキル入門」では、教科書第5章で「著作権、引用、参考文献」に関して学習する。レポート作成に2024年度入学生を対象とした「情報スキル入門」の内容調査―57―0%20%40%60%80%100%HWHJPJTora-net((()()図5Tora-netメールの活用(必要性)0%20%40%60%80%100%HWHJPJ()()図6レポート作成実習(OPAC検索)(必要性)0%20%40%60%80%100%HWHJPJOPAC()図7レポート作成実習(OPAC検索)(必要性)0%20%40%60%80%100%HWHJPJOPAC()1図8レポート作成実習(OPAC検索)(その他)
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