中部大学教育研究2022
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3.42022年度授業2022年度には、受講者が62名となった。そのため教員も大学側2名、高校側2名となった。大学側の教員は、2014年度からER学科の英語プログラムに筆者と取り組んできているアレン講師2)と筆者の2名体制となった。これにより、2019年度より筆者が1名体制で行なってきたインプットとアウトプットの循環を、アレン先生がアウトプットに、筆者がインプットに重点を置き、2021年度のハイブリッド型ブレンディッドラーニングを応用して授業を構築することができないかと検討した。図13は2022年度春学期からの授業構成で、「スーパーハイブリッドローテーション」と名付けている。感染拡大予防対策がまだ必要であることから、62名の受講者を4つのグループに構成することにした。2014年度から筆者とアレン講師で担当してきているER学科の英語プログラムでは、例えば40人のクラスを2つに分け別々に担当することを避けている。クラスを半分ずつ(45分ずつ)担当し、授業時間の中ほどで受講者が教室を入れ替わるということで、2名の教員からアウトプット重視、インプット重視の指導を受けられるようにしている。本授業でもこの方法を応用し、45分で教室を入れ替わる授業を構成してみることになった。2022年度は62名を4つのグループに分け、15-16名の少人数での授業を構成している。たとえばGroup1からスタートした受講者は、教員A(アレン)が45分間アウトプットを重視したアクティビティを展開する(図13参照)。新型コロナ感染拡大予防の観点から、スピーキングアクティビティをするとはいえ、教室を自由に活発に動き回るタイプの授業はまだ実践しづらい。さらには、皆がマスクを着用しており、発話の状況を把握することも以前より困難である。そのため、アウトプット重視の授業をLL教室(192A)3)で行うことにした。図14、図15は、LL教室での授業の様子を示している。このような学習を45分間過ごした後、このグループは、隣室の演習室(192B)へ移動することになる。そこでは、高校から持参しているタブレット端末を利用し、教室のWi-Fiを介してオンライン受講をすることになる(図16参照)。一方、演習室(192B)からスタートするグループは、45分間のオンライン受講を先にし、その後LL教室へ移動してアレン講師のアクティビティ指導を受けることになる。筆者が担当するGroup3-4も、同様に受講者が授業半ばで教室を入れ替わる。オンライン受講から始めているGroup3は、授業の後半でCALL教室(192D)のグループと入れ替わり、CALLで対面にて指導を受けることになる。Group1-2、Group3-4は、週ごとに入れ替わり、教員A-B両方の授業を交互に受けている(図13参照)。「スーパーハイブリッドローテーション」の仕組みは、このように2タイプの体制のローテー中部大学教育研究No.22(2022)―66―図132022年度の授業構成図14LL教室での一斉指導の様子図15LL教室でのペアワークの様子図16オンライン受講の様子(192B演習室)

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