中部大学教育研究25
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4.2博物館の役割に関する認識博物館でのレクチャーの後に実施した「博物館の役割は何だと思いますか?」という設問(自由記述;複数回答可)に関する集計結果を表1に示す。ここでは、「教育・学習支援」(22名)、「研究・調査」(18名)、「非日常体験・感動提供」(16名)に関する記述が上位を占め、「保存・継承」(14名)も一定数見られた。このことから、学生は博物館を単なる展示施設としてではなく、知識の発信・学術研究・文化資産の保存を担う総合的な機関として捉えていることが示唆される。代表的な記述は以下の通りである。「普段は出会えない化石や資料を通して、誰もが学べる場所だと思う」「展示の裏にある研究や保存の努力を次世代に伝えることが博物館の役割だと思う」4.3今後取り入れてほしい内容「今後取り入れてほしい内容」(自由記述;複数回答可)に関する集計結果を表2に示す。これについては、「自由見学時間の拡大」(21名)が最も多く、次いで「発掘体験・体験型活動の充実」(10名)、「展示解説の工夫」(8名)、「デジタル展示・映像導入」(5名)が挙げられた。一方、「特になし/現状で満足」と答えた学生も12名存在した。これらの結果から、展示を主体的に楽しむ余地や、体験的学習をさらに深める仕組みへのニーズがある一方、現状への一定の満足度も確認された。学生の声としては、「もっと自分のペースで展示を見たい」「発掘や化石クリーニングを自分の手で体験してみたい」「自由見学の後に解説をしてもらえると理解が深まると思う」といった意見が多く見られた。4.4最も印象に残ったこと「今日一番印象に残ったこと」(自由記述;複数回答可)に関する集計結果を表3に示す。ここでは、「恐竜展示の迫力」(15名)に関する記述が最多であり、次いで「発掘・クリーニング作業」(12名)、「恐竜と鳥類のつながり」(10名)が続いた。また、「研究と展示の裏側」(8名)や「博物館の建築・雰囲気」(5名)といった学際的・空間的観点からの回答も見られた。これらは、博物館体験が知識習得にとどまらず、視覚的・身体的な感動や学際的な気づきを促していたことを示す。具体的には、「実物大の恐竜骨格に圧倒され、教科書で見ていた内容が現実のものになったように感じた」「恐竜と鳥がつながっていると知り、今までのイメージが大きく変わった」「展示の陰で学芸員の方が化石クリーニングや保存をしていることに驚いた」中部大学教育研究No.25(2025)―60―図5設問:「今日、福井県立恐竜博物館で何を考えたいですか?」(複数選択可)に関するアンケート集計結果表1設問:「博物館の役割とは?」(自由記述;複数回答可)に関するアンケート集計結果表2設問:「今後取り入れてほしい内容」(自由記述;複数回答可)に関するアンケート集計結果

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