中部大学教育研究24
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回のアンケート調査で、「Word操作を学ぶ時期」について希望を調査した結果、「入学後すぐに習いたい」という回答が多い傾向が見られた(図15)。現在のように第3章(入学後3~4週目)と第10章、第11章(入学後2か月程度)に分けて行ってもよいができるだけ早い時期にWordの操作方法に触れることを希望していることが理解できる。授業後半で行うWord実習ではより細かい操作を必要とする実習(フォント設定、段落設定、インデント、図形の挿入)を行っている。Word実習の他に優先するべき項目があり、学生が希望するWord実習を優先することが難しい現状である。情報教育プログラム教員会議では、教科書の項目の優先順位について、現在検討中である。3.1.4ファイルやフォルダの管理方法について全体的に見られる傾向として、「自分の作成したファイルがどこへ保存されているか」分からない学生の割合が高い。そこで学生に「PCの管理人として自分のPCのフォルダを適切に管理する」ための指導が重要である。2024年度の新入生が所有するPCの多くは、Windows11が搭載されたものであり、保存先フォルダはローカルストレージ(SSDまたはHDD)ではなくMicrosoftのクラウドサービスであるOneDriveに保存される仕様が標準設定になりつつある。これらの違いを理解できていない学生も多く、アンケート結果では、「難しい」と回答している割合が高い(図16)。2024年度までは「情報スキル入門」では講義に利用するファイルはローカルストレージに保存するという方針で講義を進めてきたが、今後、この点についても変更が必要になる可能性があり、教員会議で議論を重ねている。今回のアンケートで学生の多くは、自分のPC内での「ファイルやフォルダの管理」について学ぶことは「大いに必要である」「やや必要である」という回答が大半であった(図17)。また、講義での学習成果も実感が得られている傾向が見られた(図18)。3.1.5ネットワークの利用方法について学内のネットワーク(e-NetやCWN)は、利用にあたって認証が必要である。教務手続きや授業のために、学生はTora-NetPortalやCoursePowerにアクセスする必要があるため、新入生は入学後できるだけ早い時期に、この仕組みを理解し活用できるようになることが求められる。「情報スキル入門」では学生が自分のPCからこれらのサービス設定を行えるように指導をしている。この講義内容について学生の意識を調査した。その結果、「大いに必要」、「やや必要」を合わせると学生の大多数が必要性を感じていることが分かった(図19)。2024年度入学生を対象とした「情報スキル入門」の内容調査―59―0%20%40%60%80%100%HWHJPJWord1.(34)2.2(1011)12図15Word実習を行う時期の希望について0%20%40%60%80%100%HWHJPJ図16ファイルやフォルダの管理(難易度)0%20%40%60%80%100%HWHJPJ図17ファイルやフォルダの管理(必要性)0%20%40%60%80%100%HWHJPJ図18ファイルやフォルダの管理(向上度)
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