中部大学教育研究23
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ストとの間に強い相関が見られることが示され、受講生の実力を反映していることが確認されていた(大門他,2019;2020;2022)。この点は、表5に示すように、2022年度についても同様であった。なお、表5では、参考までに括弧内に2021年度の数値を示してある。7大学全体で考えるべき課題最後に、教育科や授業担当教員では対応しがたい、大学全体に関する課題について、2点触れておきたい。一つは学生間の学力の大きなばらつきについて、もう一つは履修登録をしたにも関わらず単位の修得に至らなかった受講生についてである。7.1学力差これまで示してきたデータの最小値および最大値の数値から明らかなように、学生間の成績のばらつきは極めて大きい。また、学科間による学力の差も大きい。この点を示すために、表6に学科毎のフレッシュマンテストの成績に関するデータを、図1にそのデータに基づく箱ひげ図を示す2),3)。例えば、平均の最低値(BSの48.0)と最高値(LPの68.0)の間には20点の差がある。中央値についても同様で、最低値(BSの48)と最高値(LPの70)の間には22点もの差がある。入試制度とも深く関わる問題なのでここでは現状を報告するに留めるが、学力差の問題は、教育上の大きな課題となっている。2022年度の全学英語教育に関する報告―61―表5フレッシュマンテスト/実力テストと到達度確認テストとの相関表6学科毎のフレッシュマンテストの成績図1学科毎のフレッシュマンテストの成績平均中央値最頻値標準偏差最小値最大値BS48.0485017.2088EA56.9584020.8096EC55.2584621.2092EK59.9626221.5098EL58.4605618.1094EM59.2606817.2090EP59.9646021.5098ER57.7564618.2096EU57.5627220.4094FR60.0646820.3098FS56.9587616.2088FT151.9525021.5090FT254.4575816.2086HF61.5636816.1094HH52.0506019.7088HI48.7474416.9084HJ56.0557420.1092HW50.2505020.5088LB60.5606016.72896LC62.9687217.0086LE50.9545019.7084LK59.9625020.3096LP68.0706419.1094LS62.4644817.8098NA51.5526817.0084PJ62.6646217.5090PY55.4555618.1094

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