中部大学教育研究23
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図2のグラフから、高得点者層(71-100点)は、2020年度から2022年度にかけて徐々に減少したが、2023年度では増加したことがわかる。一方、低得点者層(21-50点)は、2021年度において減少したが、2022年度、2023年度でやや増加した。中得点者層(51-70点)は、2021年度に増加し、その後は2023年度にかけて減少傾向であったことがわかる。次に、TOEICL&Rのスコア分布を表10に、そのグラフを図3にそれぞれ示す。図3のグラフから、中得点者層(305-500点)は2021年度で増加したが、2022年度で減少し、2023年度でやや増加したことがわかる。低得点者層(-300点)は、2022年度に増加しているが、そのほかの年度ではほぼ同じ割合であることがわかる。最後にフレッシュマンテスト(FT)とTOEICL&Rの平均点を比較する。それぞれの平均点を表11に示す。フレッシュマンテストとTOEICL&Rの平均点を比べてみると、おおよその傾向は同じであることがわかる。2020年度と2021年度では平均点の変化はあまりみられないが、2022年度では、フレッシュマンテストもTOEICL&Rも平均点が下がっている。一方、2023年度では、どちらのテストでも平均点が上昇している。2020年度と2023年度で比べると、平均点は下がっていることがわかる。ただし、2017年度、2018年度、2019年度のTOEICL&Rの平均点(表12)と比べてみると、2023年度の平均点の方が高いことがわかる。謝辞TOEICS&Wの初回実施の際には、一般財団法人国際コミュニケーション協会名古屋事業所の田口陽平氏に運営の手伝いをしていただいた。ここに記し、感謝の意を表したい。本研究の一部は、中部大学特別研究費CP(課題番号:22L04CP,23L04CP)の助成を受けて行われたものである。注1)TOEICはTestOfEnglishforInternationalCommunicationの略称である。2)TOEFLはTestofEnglishasaForeignLanguageの略称である。InternetBasedTesting(iBT)とInstitutionalTestProgram(ITP)の2種類があるが、正式なスコアとして認められるのはiBTのみである。3)IELTSはInternationalEnglishLanguageTestingSystemの略称である。4)CASECはComputerizedAssessmentSystemforEnglishCommunicationの略称である。5)ここで示したものは英検(従来型)とよばれるものである。1級、準1級、2級、準2級、3級、4級、5級の7つの級に分かれている。このうち、4級、5級にはライティングは含まれておらず、任意でスピーキングテストを受験することができ、スピーキングテストは級判定には影響しない。TOEICTestsによる学生の英語発信力の評価について―83―図3入学時におけるTOEICL&Rのスコア分布表10入学時におけるTOEICL&Rのスコア分布(人)表11フレッシュマンテストとTOEICL&Rの平均点の比較表12TOEICL&Rの平均点の比較

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