2025幸友 VOL.28
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(マシニング・トランスフォーメーション) ~DMG森精機の経営ビジョン~ 従来分割されていた長い工程を1台の工作機械に集約し、それに自動化システムを搭載することで、変化に強い、稼働率の高い製造現場を作ること。そして、この一連の流れをDXによって加速することを、当社では「MX(マシニング・トランスフォーメーション)」と呼んでいます。 当社のネットワークに接続された機械から集めたデータを見ると、お客様の工作機械が稼働している時間は1台あたり年間平均1200時間くらい。これをきちんと工程集約して自動化すると、1日20時間・年間300日として年間最大6000時間の稼働が可能です。しかし、その約20%しか動いていないのが現状です。これまで工作機械単体の品質向上に力を入れてきましたが、お客様の生産工程全体を考えたとき、その効率が機械の品質に比例して上がったかというと、そうではありません。つまり、引き続き、機械単体の品質を向上させる努力を続けた上で、いかにお客様の生産効率向上を実現できるか、いかにして環境負荷を減らしていくのか、そのためにどのような製品やサービスを当社が提供できるのか、それがMXにおいて取り組んでいる課題です。 過去30年ほどの市場シェアから計算すると、現在、全世界で稼働している工作機械は、約500万台存在し、このうち当社製の工作機械は約30万台です。私たちはミッションとして、この500万台の工作機械を2050年頃までに100万台にしようと提唱しています。単純に1台あたり1人のオペレーターが必要だとすると、500万台には500万人。これを100万台にすれば100万人で済むという話です。また、各工程での加工の際に、複数の工数や部材の掴み替えがあるとわずかに精度が落ちていきますが、そうした工数や掴み替えを減らすことができれば精度は上がります。また、一度で加工できれば中間在庫を減らすこともできます。環境面ではCO2排出量を抑えることができますし、何よりお客様の運転資金の削減につながります。つまり、モーターの数が減れば消費電力がProfile1961年奈良県生まれ。1985年京都大学工学部機械系学科精密工学専攻卒業後、伊藤忠商事株式会社入社。1993年株式会社森精機製作所(現 DMG森精機株式会社)入社。1999年、37歳で父親である先代(森幸男)を引き継ぎ社長就任。2003年東京大学大学院にて博士(工学)取得。2009年11月 GILDEMEISTER Aktiengesellschaft(現DMG MORI Aktiengesellschaft)監査役就任。2018年5月 DMG MORI Aktiengesellschaft 監査役会議長就任。CIRP(国際生産工学アカデミー)フェロー、京都大学イノベーションキャピタル株式会社 取締役、京都大学経営協議会委員、学校法人東大寺学園 理事・評議員。ミッション実現のためのMX講師【日時】2025年4月23日(水)16時~【会場】名古屋東急ホテル3階総会講演ダイジェスト第37期 DMG森精機株式会社 取締役社長 森 雅彦氏もり まさひこ演題25

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