幸友26
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 昨年度に引き続き、今年度においても企業の採用意欲は高く、就職戦線は学生にとって有利な状況で進みました。内定獲得は昨年度より早めの進行で、特に文系学部において学生が例年より早いペースで内々定を得る結果となりました。早期化が加速する原因の一つに、少子化による労働人口の減少が考えられます。今のうちに優秀な人材をできる限り確保しておきたいという意識が、企業間の競争を生んでいるのではないでしょうか。そのような状況下で、2025年3月に卒業・修了する学生が、2023年度に参加するインターンシップからルールが変更になりました。すでにご確認済みかもしれませんが、以下に紹介いたします。 文部科学省、厚生労働省、経済産業省の3省合意によって、これまでインターンシップと称されてきたキャリア形成支援活動が、大きく4つに類型化されました(下図参照)。 昨年度まで、1day仕事体験等として開催されてきた企業等によるイベント・説明会は、「オープン・カンパニー【タイプ1】」に、また、大学が授業として、あるいは、企業がCSRとして実施する教育プログラムは、「キャリア教育【タイプ2】」が正式名称になりました。一方、「インターンシップ【タイプ3】【タイプ4】」と称するには、就業体験の実施が必須に。さらに、「参加期間が5日以上」「期間の半分を超える日数を就業体験に充てる」「大学3年生以降の長期休暇に実施される」等の条件を満たして実施される場合に限り、インターンシップによって得た学生の情報を3月以降に採用選考に活用することが可能です。しかし、インターンシップはキャリア形成支援の一環であって就職・採用活動ではないので、企業の皆様、大学関係者、学生がこの取り組みの趣旨を正しく理解することが重要であると考えます。 一定の条件を満たしたインターンシップで、企業が得た学生の情報が採用選考活動に活用できるようになったことにより、大手企業を中心にインターンシップ強化の動きが見られます。そこで懸念されるのが、インターンシップが“早期選考窓口”化し、採用競争が激化することで起きる、企業と学生間のミスマッチです。 ご存じの通り、インターンシップは学生のキャリア形成を目的とした就業体験です。学生にとっては自己理解や職業観を育む場であり、企業においては組織の活性化やイノベーションが期待される機会になります。その先に、お互いが満足できる採用・就職が実現するのではないでしょうか。 中部大学では、3年生を対象に「インターンシップ科目」を設置しています。ビジネスマナーなどの必要な知識を習得できる事前研修を受講した学生が、夏季休暇中にインターンシップに参加する形式の正規科目であり、単位も取得できます(一部の学部に例外があります)。インターンシップ研修生受入企業には、一定期間の就業体験をご用意いただくことや就業時間の取り決め、オンラインでの実施は対象外であることなどの条件を設けさせていただいています。通常業務の傍ら、受け入れ態勢を整えてご協力いただいている幸友会会員企業の皆様には、この場を借りて心より感謝申し上げます。参加した学生の満足度は非常に高く、「社会人になるために必要なことは何かを考えるようになりました」「説明会だけではわからない職場の雰囲気を肌で感じました」などの声から、確かな手応えが伝わってきます。本学では、年間を通してインターンシップ受入企業を募っております。ぜひ、キャリア支援課までお問い合せください。■学生のキャリア形成支援活動の4類型「1day仕事体験」の呼称が「オープン・カンパニー」に。企業とのマッチングに欠かせない学生の「キャリア形成」にご協力を。採用担当者様へ求人に関するご相談やお問い合わせは、キャリア支援課までお気軽にどうぞ。中部大学キャリア支援課(不言実行館5階)TEL.0568-51-4184(直通) FAX.0568-51-1982E-mail:syusyoku@office.chubu.ac.jp就職レポート2023「インターンシップ」と称さない(就業体験を必須としない)タイプ1オープン・カンパニータイプ2キャリア教育「インターンシップ」と称して実施(就業体験が必須)タイプ3汎用的能力・専門活用型インターンシップタイプ4高度専門型インターンシップ26

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