幸友26
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特集中部大学からの学び直しのススメ〜智識の森で、未来を拓く〜株式会社ツガミ(長岡工場)技術三部第一グループ サブリーダ としょ まさと   頓所 正人さん株式会社ツガミhttps://www.tsugami.co.jp/自社の工作機械の価値向上を目指すため、また、工作機械とAIの統合は今後大きなトレンドになると想定し、競争優位性を確保する上でAIの知識が不可欠だと考え受講しました。「プロジェクト課題」の講義では、課題の設定、データ収集、AI開発の一連のステップを学びました。特に有益だったのは、どの分野でAIが適用可能で、どのような課題が存在し、それらをどのように解決できるかを実際に体験できたこと。また、他チームのプレゼンテーションから異なるアプローチや視点を学び、刺激も受けました。今後の実務において、AIを効果的に活用し課題解決に寄与するために非常に貴重な経験になりました。春講座修了後にG検定に合格したため、秋講座修了後にはE資格に挑戦する予定です。AIの利用により加工精度の向上や省エネ、省人化を実現し、製品品質を向上させることを目指します。また、将来的には自社でAIソリューションを開発し、競争力を強化したいと考えています。講義で得た知識を実務で活用し、工作機械分野でAI技術を最大限に生かして、変化する市場に適応していきます。 AIによって職が奪われるのではと敵対的なイメージを持つ人もいると思いますが、実は完璧ではないところもあるのがAIです。一つ例を挙げると、眼底画像の疾患画像をAIに見せたときにそれが疾患か正常か判定するシステムを作ったとします。すると高い精度で疾患判定ができます。しかし、この疾患画像のどこに注目したのかAIの判断根拠を見ると、専門家である眼科医とは別の箇所で判断しています。疾患の有無は正しく判断したとしても、間違った箇所を判断根拠としている可能性もあるのです。そこで、私たちは、専門家の知見を組み込んだハイブリッドのAIモデルを作ろうと研究を進めています。精度という観点では非常に高くなったAIですが、私たち人間にとってより良くしていくという観点では人も関わることが良いと考えています。それを私たちのプロジェクトでは、「人とともに進化するAI」と呼んでいます。そうすることでAIの信頼性を高められますし、やはり人間が中心のAIを作る社会であるべきだと思っています。 モノづくり企業に限らず、AI技術を自社の用途で使いたい、省人化や効率化という観点でAIを自社で作りたいという目標があれば業界は関係ありません。仕組みを知ることで、使うときにできること・できないこともわかりますので、AIを活用したいとお考えなら受講をおすすめします。Profile1997年中部大学大学院博士後期課程修了、1997年カーネギーメロン大学ロボット工学研究所Postdoctoral Fellow、2000年中部大学講師、2004年准教授、2005年-2006年カーネギーメロン大学ロボット工学研究所客員研究員、2010年中部大学教授、機械学習による画像認識の研究に従事。日本ディープラーニング協会理事。受講企業様の声 02会社概要〒103-0006東京都中央区日本橋富沢町12番20号【設立】1937年3月精密工作機械の製造および販売。創業以来培ってきた精密技術を基礎に、「高精度」「高速」「高剛性」の製品を提供。現在、情報技術(IT)産業等の急激な技術変革により、さらに総合的性能の向上が必要と認識して、研究開発に全力を注ぐ。CU Synergy Programの詳細はこちら06

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