研究ガイドブック2024
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参-2-19 第第44節節 研研究究費費のの適適正正なな運運営営・・管管理理活活動動 第3節で策定した不正防止計画を踏まえ、適正な予算執行を行う。業者との癒着ゆちゃくの発生を防止するとともに、不正につながりうる問題が捉とらえられるよう、第三者からの実効性のあるチェックが効くシステムを作って管理することが必要である。また、研究費の執行に関する書類やデータ等は機関の定めた期間保存し、後日の検証を受けられるようにする必要がある。 (機関に実施を要請する事項) (1) 予算の執行状況を検証し、実態と合ったものになっているか確認する。予算執行が当初計画に比較して著しく遅れている場合は、研究計画の遂行に問題がないか確認し、問題があれば改善策を講じる。 (2) 発注段階で支出財源の特定を行い、予算執行の状況を遅滞なく把握できるようにする。 (3) 不正な取引は構成員と業者の関係が緊密な状況で発生しがちであることに鑑み、癒着を防止する対策を講じる。このため、不正な取引に関与した業者への取引停止等の処分方針を機関として定め、機関の不正対策に関する方針及びルール等を含め、周知徹底し、一定の取引実績(回数、金額等)や機関におけるリスク要因・実効性等を考慮した上で誓約書等の提出を求める。 (4) 発注・検収業務については、原則として、事務部門が実施することとし、当事者以外によるチェックが有効に機能するシステムを構築・運営し、運用する。 (5) ただし、研究の円滑かつ効率的な遂行等の観点から、研究者による発注を認める場合は、一定金額以下のものとするなど明確なルールを定めた上で運用する。その際、研究者本人に、第2節3の「実施上の留意事項」④に示す権限と責任についてあらかじめ理解してもらうことが必要である。 (6) また、物品等において発注した当事者以外の検収が困難である場合であって、一部の物品等について検収業務を省略する例外的な取扱いとする場合は、件数、リスク等を考慮し、抽出方法・割合等を適正に定め、定期的に抽出による事後確認を実施することが必要である。 (7) 特殊な役務(データベース・プログラム・デジタルコンテンツ開発・作成、機器の保守・点検など)に関する検収について、実効性のある明確なルールを定めた上で運用する。 19参考資料2

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