中部大学研究紹介2023
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18キーワード相談に応じられる内容建築・都市のパターンと持続再生の研究HAYAKAWA Noriaki  工学部 建築学科准教授 早川 紀朱建築・都市形態研究・用途研究全般、様々な素材を用いた新たな建築工法の開発建築意匠、都市計画 建築のデザインをしながら、都市の研究をしています。 研究では、最終的に建築デザインにつながるような形態原理の分析や、デザインの理論的な裏付けとなるような分析・調査を行っています。街路パターン、人口分布パターン、家屋の並び方、建物用途の分布といった具合に切り口は多様です。魅力的な都市は魅力的なパターンを持っていると思います。パターンを発生させた形態的、社会制度的な原理、背景を理解し、これからのデザインにつながるヒントを見つけることが研究の目的です。 これまで、ベネチアの街路パターンの生成シミュレーションや、白川村合掌集落における家屋配置と風環境の関係性、ニューヨークSoHo地区の用途混合パターンの空間的自己相関性などを研究してきました。 現在、都市や建築のなかで人の存在が生み出す風景を「ヒューマンスケープ」と名付け、人の生活や幸せを容れる器としての建築・都市が見せたヒューマンスケープのベストプラクティス集をまとめています。【研究テーマ】●建築・都市に表れるパターンの研究●都市持続再生のベストプラクティスの研究●様々な素材を用いた新たな建築工法の開発箱をずらしながら積んで、テラスを設けた集合住宅。部屋に帰っても生活が都市とつながり続ける。Maison de Zuretta、西新橋Y邸、東京、2008(共同設計:越後島研一、2021年撮影)キーワード相談に応じられる内容空調・照明の快適性と省エネルギの両立YOKOE Aya工学部 建築学科准教授 横江 彩屋外・室内温熱環境に関する調査研究、照明に関する研究 節電による省エネルギのために空調設定温度等が緩和されている事業所が多いが、居住者の快適性や生産性といった観点からは好ましくはない。また、一般的には空調というと一括で行われており、年齢による生理反応の差異などは全く考慮されておらず、熱中症やヒートショックといった安全への担保が懸念される。研究室では、上記問題点を考慮しながら、省エネルギでありながら、快適性や安全面にも配慮可能な空調方法について研究を行っている。 他方、空調に次ぐ大きなエネルギ消費量である照明(図1)についても、昼光利用やタスク・アンビエント照明による省エネルギ性の研究を行っている。【研究テーマ】●快適性、知的生産性を保持可能な省エネルギ空調運転方法(図2) 暑さ寒さを感じない無感空調からサブストレスゾーンに周期的に振る ことで、居住者の覚醒状態を促し知的生産性向上と省エネとの両立を図る●高齢者にとって適切な空調方法に関する研究●良好な療養環境を形成可能な環境要因について 有機ELを用いた検討●HMD(Head Mounted Display)を用いた生理・心理反応から集中できる 講義室形状の模索に関する研究快適性、省エネルギ、温熱環境、視環境、高齢者、VR工学部工学部

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