中部大学研究紹介2023
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33キーワード相談に応じられる内容航空機構造用低歪素材に関する研究 SUZUKI Hiroshi工学部 宇宙航空理工学科教授 鈴木 博残留応力低減策、焼入れ方法、冷間圧縮、加工歪の推測検討 近年航空機の需要は益々高くなって来ているが、その主要構造品である機械加工部品は大型化、複雑形状化、高精度化が進んでいる。又、その加工設備も高馬力化、高速化、高精度化が進んでおり、部品の要求精度に対応している。しかしながら航空機部品では多くの場合加工後に歪みが発生するために、高精度設備の利点が必ずしも生かせず、加工現場では素材の反転を繰り返し歪を抜きながら精度を確保している。  歪の主要因の1つは素材内部の残留応力であるが、その低減は難しく又、国内外の素材調達スペックに残留応力を規定したものは航空機メーカーと素材メーカー間の個々の調整を除けば皆無と言って良い。本研究では、残留応力低減のため、素材及び加工段階での最適方法の検討を行うと共に、実加工への反映も検討する。【研究テーマ】●残留応力低減のための素材の形状、板厚、焼入れ方法、 冷間圧縮方法などの研究●残留応力分布の簡便な推測方法の研究●残留応力分布からの加工歪の簡便な推測方法の研究●反転の少ない工程設計に関する研究航空機機械加工部品、残留応力、加工歪 特許キーワード相談に応じられる内容高周波電磁波生成の大気圧プラズマ(He)による金属表面(Al)とCFRPの改質実験イオンサイクロトロン周波数領域の電磁波によるプラズマ加熱実験(核融合科学研究所)電磁波によるプラズマ生成・加熱およびその応用MUTOH Takashi工学部教授 武藤 敬大気圧プラズマの生成と産業利用、大電力高周波電磁場の効率的発生と応用 プラズマを数kHzから数10MHzの高周波電磁場により生成・加熱し、広範囲に亘る温度や密度を制御し、またプラズマの構成要素であるイオンの高エネルギー粒子を生成し、それらを金属等など物質表面や液体中に照射して表面改質や液体反応の改変に応用します。例えば異種材料の接合などの産業応用、農業、医療への応用を研究しています。 粘性流体の性質を利用して、ドローン等の揚力装置の効率増加の基礎研究を行っています。 【研究テーマ】●高周波電磁場による大気圧プラズマの生成と応用研究 大気圧中や液体中でプラズマを作り、その応用を研究します。例えば、 カーボン系材料とアルミ系やチタン金属との接着強度をプラズマ照射で 改善することがこれまでの実験で示されています。このような低温度で 高密度のプラズマを効率よく生成し、産業応用、廃油処理、食品応用な ど環境問題への応用についても研究しています。●高周波電磁波を用いてプラズマの温度を上げる研究 プラズマを核融合を目指して超高温にするには磁場の容器を用いて真空 中で保持します。1億度の高温プラズマを目指し、高周波電磁場による 共鳴加熱法を用いてイオンにエネルギーを与える方法を研究します。●ドローンなどに用いるダクテッドファンの揚力性能向上に関する基礎研究プラズマ、高周波電磁場、大気圧プラズマ、核融合、ドローン、静止揚力P99参照工学部工学部

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