中部大学研究紹介2024
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48キーワード相談に応じられる内容遺伝子から生態系まで網羅した生物多様性評価社会実装分野遺伝資源探索への応用MINAMI Motoyasu応用生物学部 環境生物科学科教授 南 基泰動植物調査、DNA鑑定による植物由来食品素材の鑑定、薬用植物栽培 ミクロな技術の分子生物学的技術からマクロな人工衛星画像解析までを網羅的に駆使して、生物のもつ遺伝的多様性から生態系の多様性までを研究対象としています。いずれも実用性を視野に置いた生物資源探索、生物多様性に配慮したグラウンドデザインなどに産官学で取組んでいます。【研究テーマ】●薬用植物の分子系統地理学的解析及び品質評価 東アジア地域の漢方原料植物の新たな遺伝資源探索や持続可能な利用法 を解析しています。●遺伝子から生態系まで考慮した生物多様性広域評価 生物多様性に配慮した土地利用計画や企業緑地創成などについて検討して います。●DNA鑑定技術による植物由来食品素材の鑑定 植物加工食品などに使用されている植物由来原材料のDNA鑑定技術の開発生物多様性評価、DNA鑑定独自HPキーワード相談に応じられる内容2.土壌圏の保全・汚泥の利活用に関する研究UENO Kaoru 応用生物学部 環境生物科学科准教授 上野 薫土壌保全に関する研究、水質浄化・底質浄化に関する研究、野生動植物の生息環境の保全に関する研究 土壌は、あらゆる生物が生態系サービスを享受するための基盤である。しかし、人間の生産活動においては、土壌でさえも廃棄物化したり、大規模造成により問題土壌を地表化したりするなど、非持続的な土壌利用の場面が多い。また、自然環境においても人間の生活関与により循環が断裂し、土壌および土壌圏のもつ公的機能が劣化しつつある。 本研究室では、生物生息環境としての土壌環境の保全や廃棄物である汚泥等の利活用に関して、土壌物理学的手法・微生物学的手法・生態学的手法を用いて以下のような研究を行っている。対象とする生物は、哺乳類、微生物、植物など多岐に亘っている。 【研究テーマ】●人工林の浸透能向上のための環境条件の探索 管理放棄により劣化が進む人工林においては(図1)、土壌への雨の浸みこみ やすさ(浸透能)は,森林の洪水抑制機能の評価指標となりえる。この機能を 高めるための現場レベルでの保全指標として有効な条件は、「林内の地表を覆う 植物の割合が81%以上であること」を示した(図2)。●酸性硫酸塩土壌の微生物的酸化と土壌水分との関係 ●キノコ廃菌床の堆肥化促進技術の開発●下水余剰汚泥炭化物の水質浄化への活用に関する研究●上水緩速濾過砂における濁度発生と微生物群集構造の関係 ●アカネズミ・カヤネズミ・ニホンライチョウのハビタット適性に関する研究●モウセンゴケ属植物の適性生育土壌水分●庄内川河口域におけるヨシ帯の衰退要因の探求土壌保全、自然環境、土壌水分・土壌微生物、有機物分解、汚泥処理、堆肥化、水質浄化応用生物学部応用生物学部
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