中部大学研究紹介2025
50/94

49キーワード相談に応じられる内容様々な自然環境に生息する魚類の生物学的研究TAKEI Shiro応用生物学部 環境生物科学科講師武井 史郎水生生物の組織形態学的研究、フィールドサンプリング、飼育実験、分析化学とくに質量顕微鏡法による網羅的分子イメージング、魚の解剖実習などを通じた科学教育我々日本人にとって、 魚類は産業・文化的において身近な動物です。学術的にも、魚類はヒトにも共通する器官(眼、骨格、顎、歯、胃など)を創りあげた脊椎動物の始祖として比較解剖学的にも進化生物学的にも興味深い研究対象であるほか、様々な水中環境へ適応にした魚類の研究は海洋環境の現状を知る一つの指標ともなり得ます。 本研究室は様々な自然環境に生息する魚類を対象とし、主に以下のテーマに沿った魚類生物学の研究を行っています。【研究テーマ】●魚類の感覚器、特に視覚系における機能的意義の解明組織形態学的手法を主に用い、自然環境に生息する様々な魚種が感覚系をどのように役立てているかを研究します。特に飼育が難しい深海魚や入手 困難な魚種では、本研究手法が力を発揮します。●発音魚における発音運動系の研究 一部の魚は、自ら「鳴く」発音魚です。しかしながら、発音魚に関する 研究はまだまだ少ないです。発音魚の研究を通じ、魚類における発音の 機能的意義と、ヒトとの進化生物学的な関係を追究します。●魚類の生体内分子を対象とした分析化学的解析 魚は不飽和脂肪酸を多く含有する脂質をはじめ、陸上の動物とは異なる 生体内分子を持っていますが、その機能的意義は不明な部分が多いです。本研究は形態学と分析化学を組み合わせ、生体内分子の組織内分布に 着目した研究を遂行します。魚類、視覚、感覚器、発音魚、組織形態学、分析化学、脂質生物学独自HPキーワード相談に応じられる内容健康機能研究による価値創造と新規食品開発TSUDA Takanori  応用生物学部 食品栄養科学科教授津田 孝範食品の健康機能評価、機序解明、新規素材開発、ヘルスクレーム関連 など当研究室は、1) 食品の生理機能・機構を分子レベルで解明すること2) この知見をもとにして食品、サプリメント、医薬品の開発へ発展させること、の2つを目的としている。特徴としては、★糖尿病予防食品開発等のための機能評価、メカニズム解明★これらを基盤にした食品開発のサポートが可能★企業と信頼関係を構築し、各種共同研究の実績を持つ。 ご提供いただける素材があれば、一緒に健康機能の解明と、これを利用した食品の開発を行い、大学ではできない製品等の具現化を共同で行うことを目指している。企業側からの種々のご提案、競争的資金獲得案を歓迎いたします。【研究テーマ】●糖尿病予防食品の開発種々のターゲット制御を目的とした多様な視点からの評価、分子レベル での機序解明から新たな食品、医薬品開発の橋渡しを行っている。植物色素アントシアニンや黒大豆成分、カレーの黄色色素クルクミン、 プロポリス、ロイヤルゼリ-成分など多数の研究を手がけている。●成分の改変による機能性の強化、加工適性や生体内吸収性を改善した 素材開発●褐色脂肪細胞化の誘導による体脂肪蓄積抑制食品の開発糖尿病、肥満、健康機能、サプリメント、特定保健用食品応用生物学部応用生物学部

元のページ  ../index.html#50

このブックを見る