中部大学研究紹介2023
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50キーワード相談に応じられる内容双子葉植物の形態形成に関する研究KOJIMA Shoko  応用生物学部 環境生物科学科准教授 小島 晶子植物分子育種、遺伝子組換え 植物は、様々な遺伝子による調節を受けて、主要な光合成器官である葉を形作る。双子葉植物では、葉の表と裏が分化した後で、葉の平らな部分が伸びるというモデルが提唱されている。シロイヌナズナの ASYMMETRIC LEAVES2 は植物固有のタンパク質で、環境ストレスが存在しても、葉を正常に分化するのに関わると考えられる。 本研究室では、葉を作る際の遺伝子ネットワークを明らかにするため、分子遺伝学的な手法を用いた研究を行っている。最近の研究から、葉が形成される際には、植物ホルモンであるサイトカイニンの合成酵素遺伝子が調節されていると考えている。シロイヌナズナで葉を形作る分子機構が明らかになると、他の植物種の培養や品種改良にも応用できる可能性がある。【研究テーマ】●シロイヌナズナの葉の形成における遺伝子ネットワークの解明とサイト カイニンの作用に関する研究●ブドウのRNAウイルス検出とウイルス非感染ブドウ樹の作出 ウイルス感染していないブドウ樹を茎頂メリステムから個体再生する 技術を開発している。この技術により、より成熟した、ワインの醸造に適 したブドウ樹の作出を目指している。植物、形態形成、分子遺伝学、ブドウ独自HPキーワード相談に応じられる内容 園芸作物の生産性向上のための生理学(食用サボテンの生産性向上と地域活性化)HORIBE Takanori応用生物学部 環境生物科学科准教授 堀部 貴紀サボテンに関する事象全般、食用サボテンの生産・加工、サボテンの果実生産、植物工場における作物栽培、切り花の品質保持、花弁成長機構 園芸作物の持つ様々な形質について、その仕組みを明らかにし、そこから新たな技術や価値を創造することを目指しています。 現在は特に、春日井市の特産品であるサボテンの新しい栽培法の確立や新品種の育種を目的とした研究を行っています。また地域の生産者や事業者と協力しサボテン産業の振興を目指した活動も実施しています。 そのほかにも、バラの花弁成長機構の解明や、切り花の品質・価値向上技術の開発といったテーマにも挑戦しています。【研究テーマ】●食用ウチワサボテンの生産性向上 春日井市内では現在、サボテン生産の後継者不足が深刻な課題となって います。そこで、より簡易的で収益性の高い栽培法が求められています。 本研究では植物工場施設において高度に環境を制御して栽培を行い、生産 性・機能性の向上を目指します。●サボテンの組織培養および遺伝子組換え技術の開発●食用・観賞用サボテンの育種(分離育種、突然変異育種)●サボテンの食用果実生産● 花の付加価値向上技術の開発食用・観賞用サボテン、植物工場、観賞用花き生産性向上技術の開発新品種の育種遺伝子組換え技術開発応用生物学部応用生物学部

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