中部大学研究紹介2023
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53独自HP特許P99参照キーワード相談に応じられる内容分析化学と生化学・有機化学との融合による新分野展開YAMAMOTO Atsushi  応用生物学部 食品栄養科学科教授 山本 敦ポリマー素材開発、食品・臨床・環境分析 現在の分離分析法の双極をなす高速液体クロマトグラフィー(HPLC)とガスクロマトグラフィー(GC)。当研究室では、これらの機能を最大限発現できる環境を有している。この技術の、境界領域での展開を図っている。【研究テーマ】●呼気による薬物モニタリング関する研究  呼気からは多くの内因性生体関連物質が排泄されている。本テーマでは、呼気エアロゾルを効率的に捕捉可能な吸着剤を使い、呼気から排泄される薬物量を測定することで、吸収、分布、代謝、排泄の薬物動態の解明を試みている。肺疾患で投与された薬物の患部での薬物濃度を、呼気を使ってモニタリングすることが当面の目標である。●酵素を使った試料の可溶化に関する研究  HPLC、GC 分析では、最終的に試料の溶液化は不可欠である。現在は有機溶媒と物理的手法を使った抽出法が主流であるが、多くの工程が手作業に依存する。これを生化学的手法に置き換えれば自動化を見据えることも可能となる。 ●人工抗体の開発に関する研究 HPLC、GC技術がいくら進歩しても、分析値の品質は試料の精製度に係っている。現在、モノクローナル抗体が特異的吸着剤の筆頭であるが、コスト、安定性、耐溶媒性で問題を抱えている。これを、計算化学、分析化学、有機化学の統合によって合成による抗体を供給する。選択的吸着分離剤、危害因子分析、非侵襲的治療薬物モニタリング、不斉光学分析独自HPキーワード相談に応じられる内容栄養特性とストレス耐性能を強化した作物の分子育種YOSHIMURA Kazuya応用生物学部 食品栄養科学科教授 吉村 和也植物の抗酸化能とストレス対性能の評価、植物分子育種、遺伝子組換え 近年、地球規模での環境破壊により、耕地面積の減少や生育不順による作物の収量低下が深刻な問題となってきている。本研究室では、ビタミンC、ナイアシン、パントテン酸など植物が有する様々な有用分子の代謝経路、およびそれらが関わる植物の環境ストレス耐性機構を分子のレベルで明らかにし、劣悪な環境下でも生育可能で且つ優れた栄養特性を持つスーパー植物の創出を目指している。【研究テーマ】●ビタミン補酵素型の代謝制御に関する研究 ビタミン補酵素型分解酵素、Nudix hydrolaseの分子特性および生理機能の解明●活性酸素代謝と細胞内レドックス制御に関する研究 植物におけるビタミンC生合成制御機構および環境ストレスに応答した レドックス制御機構の解明●ストレスに応答した遺伝子発現制御に関する研究 選択的スプライシングによる環境ストレス応答性遺伝子の環境ストレス 応答制御機構の解明●環境ストレス耐性機構およびビタミン補酵素型代謝系を改変したスーパー 植物の創出活性酸素、ビタミンC、パントテン酸、ナイアシン、突然変異、ストレス応答応用生物学部応用生物学部

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