中部大学研究紹介2025
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63特許キーワード相談に応じられる内容“総合的”な予防医学の研究 ITO Morihiro 生命健康科学部 スポーツ保健医療学科教授伊藤 守弘予防医学に関する事項、感染制御に関する技術、抗インフルエンザウイルス活性の評価、がん予防教育、心肺蘇生法の質評価に関する検討 医療は、「病気の治療」や「社会復帰の促進」などから、「早期発見」・「健康増進」という、人々の関心が予防医学へと確実にシフトしている。予防医学は元来、衛生学・公衆衛生学・微生物学等が担当してきたが、近年、より総合的な予防医学としての再考・細分化(上図)がされてきている。当研究室は、これまで、ウイルス研究における予防医学(下図)を中心に取り組んで来た。感染症の原因となるウイルスを解析し、ウイルスが特定されれば、治療法が確立される。また、ウイルスを識ることで、予防法を探究することができ、予防接種や診断法の開発につなげてきた。これらの経験をベースに、現在の微生物学に固執せず、大きなくくりである予防医学を研究軸として進めている。具体的には、従来の微生物学・感染症学分野を基盤としながら、生活習慣や身体生理学的な分野、メディカルチェック、リハビリテーションなどの進んだ予防と、予防から突出した分野である救命医療や死後画像診断まで、幅広い研究テーマを展開している。 【研究テーマ】●ウイルス感染における細胞障害機構の解析●抗ウイルス活性の評価●新しい生活におけるマスク着用時の生理学的影響評価●心肺蘇生(CPR)の体位が質に及ぼす影響の検討予防医学、病原微生物、感染制御、CPR、画像診断P88参照社会実装分野予防医学研究の成果を社会で活かす独自HPキーワード相談に応じられる内容運動時の循環調節メカニズムの解明HOTTA Norio 生命健康科学部 スポーツ保健医療学科教授堀田 典生運動と健康に関する講演など、運動・スポーツ・ストレス・食事・生活習慣・薬剤・サプリメントなどが生体に及ぼす効果やその機序を明らかにしようとするもの。 細胞、組織、動物を用いた研究から、運動時の循環調節に関わる反射性調節機構の解明を行っています。また、得られた研究成果のヒトへの統合も検討しています。血圧の急増は、心筋梗塞や脳梗塞などの発症リスクを上げます。運動中の過剰な昇圧応答の機序を解明することは運動中の心臓突然死を防ぐことに貢献し、適切な運動処方の作成などに役立てることが可能となり得ます。【研究テーマ】●運動昇圧応答にかかわる筋求心神経に対する酸の影響ならびに、糖タン パク質の役割の解明●オプトジェネティクスを利用した運動昇圧反射の評価●慢性ストレスや睡眠不足が運動時昇圧応答を増大させる機序の解明●運動時循環調節のメカノバイオロジーの解明運動昇圧応答、筋求心神経、糖尿病、メカノバイオロジー生命健康科学部生命健康科学部
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