中部大学研究紹介2023
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67独自HPキーワード相談に応じられる内容運動時の循環調節メカニズムの解明HOTTA Norio  生命健康科学部 スポーツ保健医療学科准教授 堀田 典生運動と健康に関する講演など、運動・スポーツ・ストレス・食事・生活習慣・薬剤・サプリメントなどが生体に及ぼす効果やその機序を明らかにしようとするもの。  細胞、組織、動物を用いた研究から、運動時の循環調節に関わる反射性調節機構の解明を行っています。また、得られた研究成果のヒトへの統合も検討しています。 血圧の急増は、心筋梗塞や脳梗塞などの発症リスクを上げます。運動中の過剰な昇圧応答の機序を解明することは運動中の心臓突然死を防ぐことに貢献し、適切な運動処方の作成などに役立てることが可能となり得ます。【研究テーマ】●運動昇圧応答にかかわる筋求心神経に対する酸の影響ならびに、糖タン パク質の役割の解明●オプトジェネティクスを利用した運動昇圧反射の評価●慢性ストレスや睡眠不足が運動時昇圧応答を増大させる機序の解明●運動時循環調節のメカノバイオロジーの解明運動昇圧応答、筋求心神経、糖尿病、メカノバイオロジー独自HPキーワード相談に応じられる内容睡眠教育からアプローチする健康リスクマネジメント                             MIYAZAKI Soichiro  生命健康科学研究所特任教授 宮崎 総一郎 地域や職場、学校での睡眠教育、睡眠相談。 交代勤務職場での睡眠に関連した疲労度測定、勤務スケジュール作成睡眠、睡眠時無呼吸症候群、睡眠障害、不眠、生活習慣病睡眠不足や睡眠障害が生活習慣病や情緒不安、睡眠時無呼吸症候群、認知症リスクを悪化させるメカニズム 睡眠不足や睡眠障害は、肥満、生活習慣病および心血管病の罹患や情緒不安リスクとなる。現代社会では、夜に活動して昼間に眠るなど、自然の昼と夜の環境とは異なった明暗サイクルで生活する機会が増えている。そのため、体内リズムがくるって、正常な睡眠がとれない人々の増加を生み出し、不眠症状は5人に1人、睡眠薬使用は20人に1人といわれる現状になっている。 さらに、睡眠不足や睡眠障害は、肥満、生活習慣病および心血管病の罹患リスクを高め、こころとからだの健康に悪影響を及ぼしている(図)。また、これらは、交通事故や重大な産業事故を引き起こし、経済的損失は甚大であり、大きな社会的問題となっている。睡眠を改善し、勤務者の健康を守ることは、産業保健分野で重要な課題である。  睡眠障害の早期発見と改善は、生活習慣病・認知症の予防に繋がり、学童児童の健康維持、学業成績向上にも寄与することが可能である。 我々は、2005年より4,000名以上の睡眠健康指導士を育成し、社会における睡眠知識の向上、睡眠の重要性に関する啓発活動を提供してきた。生活習慣や働き方を改善していくには、適切な睡眠教育を通じて、個人や社会の睡眠への認識と理解を深めていくことが重要である。【研究テーマ】●地域住民、学童・生徒を対象とした、睡眠教育●勤労者を対象とした、睡眠教育による健康管理とリスクマネジメント●高齢者を対象とした、睡眠教育による認知症予防生命健康科学部生命健康科学研究所

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