中部大学研究紹介2025
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70キーワード相談に応じられる内容フランス近代における文学教育と国民形成TAMADA Atsuko  人文学部教授玉田 敦子フランスにおいて近代国家は、文学教育を主体とした公教育の発展と共に成立した。公教育に利用されたフランス文学は、これまでのキリスト教倫理や古典古代の共和的徳に代わる新たな「聖性」の根源として国家形成の基盤とされたと考えられる。このような仮説のもと、科研費研究課題「文学による国家創造のプロジェクト:フランス近代における文学教育と国民形成」は ❶「18世紀における公教育理論の形成」 ❷「中等教育における文学教育の変容」 ❸「初等教育の公教育化と「国民文学」の生成」という3つのサブテーマを設定し、分野横断的な研究を行う。本研究は、科研費基盤研究(B)の研究課題として進めているが、研究分担者と代表者は18~19世紀の文学教育について世界に先駆けた一次資料研究を継続しており、本研究が結実した暁には近代国家の形成における国家戦略としての文学教育の全貌が明らかになる。(科研費基盤研究(B)「文学による国家創造のプロジェクト:フランス近代における文学教育と国民形成」)【研究テーマ】●18世紀~19世紀フランスにおける文学教育と国民形成●アカデミー・フランセーズなど国家による言語と文芸の政策●ロンギノス『崇高論』を中心とした新旧論争【近著】『フランス・アカデミーの時代』(共著)名古屋大学出版会、2025年。『啓蒙思想の百科事典』〈分担執筆:項目「修辞学」「書簡」「崇高」〉丸善出版、2023年。近代フランス文学、思想史、18世紀、修辞学、崇高、新旧論争、アカデミー・フランセーズCopyright © 2020 AtsukoTAMADA All Rights Reserved.独自HP近代フランス思想史、ジェンダー、文学教育、修辞学 (Ph.D.フランス文学:パリ・ソルボンヌ大学)キーワード相談に応じられる内容デザイン優先のモノ作りの研究-100年廃れないイタリアのモノ作りに学ぶ-KOYAMA Taro人間力創成教育院 教養課題教育プログラム講師小山 太郎車・家具・家電製品・自転車・船舶などのプロダクトデザイン分野、サービスデザイン分野、インテリアおよびファッションデザイン分野イタリアのデザイン思考、デザイン・マネジメント 、QOLの上昇今やデザインは企業の付加価値の源泉となっています。デザインの目的は簡単には廃れないクオリティの高いかたち(フォルム)を製品に付与して、生活の質を高めることです。クオリティの高い「かたち」を実現する際、①人文学的側面(美術や詩情)、②社会科学的側面(職人の熟練労働など)、③自然科学的側面(主に工学)という三つの要素が考慮に入れられています。当研究室では、イタリアのデザイン思考という、他に例のないテーマで研究を進め、イタリアの高級車や高級家電の作り方を研究しています。【研究テーマ】●デザイン優先のモノ作りの研究●イタリアのデザイン思考●イタリアの高級車・家電・クルーザーなどのデザイン手法●ビジョナリー(ブルースカイ)リサーチを可能にするソフトウェア開発●デザインプロジェクト管理ツール(多重円グラフ描画ソフト)の開発人文学部研究所・センター等

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