中部大学研究紹介2024
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78キーワード相談に応じられる内容画像解析技術を用いた移動経路の予測HIRAKAWA Tsubasa講師 平川 翼画像認識、動画像解析 自動運転やロボット制御において周囲の人物の動きを把握し予測することは、事故の防止に重要な技術であり、自律システムが実社会において人間と協調して動作するために必要な情報である。 カメラで撮影された動画像中に存在する歩行者や自動車等の動きを解析して、対象が移動するであろう経路を予測する。移動経路の予測が可能となることで、自動運転車両や自律的に行動するロボットの移動経路を適切に決定することも可能となる。また,経路予測技術を応用することで、人間以外の生物の行動を決める要因を解析する研究を進めている。 【研究テーマ】●動画像を用いた人物の経路予測●自動運転車両やロボット等の自律制御システムの移動経路の決定【その他の研究テーマ】●逆強化学習を用いた海鳥の移動メカニズム解析に関する研究 対象である海鳥の移動経路を予測するための「学習」の過程で得られた 情報を活用することで、どのような情報が行動を決定する要因であるか を解析する。深層学習、強化学習、経路予測AI数理データサイエンスセンター独自HPキーワード相談に応じられる内容睡眠教育からアプローチする健康リスクマネジメント MIYAZAKI Soichiro 生命健康科学研究所特任教授 宮崎 総一郎地域や職場、学校での睡眠教育、睡眠相談、交代勤務職場での睡眠に関連した疲労度測定、勤務スケジュール作成睡眠、睡眠時無呼吸症候群、睡眠障害、不眠、生活習慣病睡眠不足や睡眠障害が生活習慣病や情緒不安、睡眠時無呼吸症候群、認知症リスクを悪化させるメカニズム 睡眠不足や睡眠障害は、肥満、生活習慣病および心血管病の罹患や情緒不安リスクとなる。現代社会では、夜に活動して昼間に眠るなど、自然の昼と夜の環境とは異なった明暗サイクルで生活する機会が増えている。そのため、体内リズムがくるって、正常な睡眠がとれない人々の増加を生み出し、不眠症状は5人に1人、睡眠薬使用は20人に1人といわれる現状になっている。 さらに、睡眠不足や睡眠障害は、肥満、生活習慣病および心血管病の罹患リスクを高め、こころとからだの健康に悪影響を及ぼしている(図)。また、これらは、交通事故や重大な産業事故を引き起こし、経済的損失は甚大であり、大きな社会的問題となっている。睡眠を改善し、勤務者の健康を守ることは、産業保健分野で重要な課題である。 睡眠障害の早期発見と改善は、生活習慣病・認知症の予防に繋がり、学童児童の健康維持、学業成績向上にも寄与することが可能である。 我々は、2005年より4,000名以上の睡眠健康指導士を育成し、社会における睡眠知識の向上、睡眠の重要性に関する啓発活動を提供してきた。生活習慣や働き方を改善していくには、適切な睡眠教育を通じて、個人や社会の睡眠への認識と理解を深めていくことが重要である。【研究テーマ】●地域住民、学童・生徒を対象とした、睡眠教育●勤労者を対象とした、睡眠教育による健康管理とリスクマネジメント●高齢者を対象とした、睡眠教育による認知症予防研究所・センター等研究所・センター等
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