信頼72号
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1969年奈良県生まれ。大阪外国語大学大学院言語社会研究科(博士後期課程)言語社会専攻 単位取得満期退学。関西のいくつかの大学で講師を務めた後、2009年に中部大学へ。専門分野は中国近現代文学。「文芸と社会」国際関係学部 国際学科 和田 知久先生作品に込められた意図を読み解く 授業で扱う作品は、全部で7編。父と娘の対立を描いた『千年の祈り』、同性愛と伝統的価値観の葛藤を描いた『黄金の少年、エメラルドの少女』、さらには代理出産や児童売買、貧困といった現代社会の過酷な現実を扱う『獄』など多岐にわたります。こうした内容から察するかもしれませんが、学生の境遇や常識で読み進めるにしてはなかなかハードな作品です。元になった事件やニュースを作者が意図を持って物語に仕立てたフィクションとはいえ、作品には伝えたいテーマや読み取ってほしいメッセージが込められています。そこを私から「こんな読み方はどう?」と「読み方」を提案することで、物語にのめり込み、思索を深めていく学生も少なくありません。POINT 03作品を通して社会を覗く力を磨こう 受講者は国際学科の学生が多いものの、理系の学生や留学生、また社会人の聴講生もいます。そうしたメンバーで行うグループ討論は互いに刺激を与え合えるのが魅力です。また、イーユン・リー氏は辺縁の作家でありながら、中国語圏の文学に影響を及ぼし、変化させてゆく存在にもなっています。授業で身につけてほしいのは読み解く力。単に作品を読むのではなく、作品が刊行に至った背景も含めて読めるようになることを期待しています。海外の作品を読む際にはその国の社会背景にも目を向け、さまざまな境遇の中で生きる人たちに関心を持つ。そんな「読み方」ができるようになってほしいと思っています。POINT 04在米中国人作家イーユン・リー氏の短編小説集を教材として使用し、作品を正確に、そして妥当に読み解いていきます。最終的には、文芸と社会の関係を自らの見解に基づいて考察できるようになることを目指します。2年生秋学期・2単位PROFILE『黄金の少年、エメラルドの少女』イーユン・リー 著篠森ゆりこ 訳河出文庫12
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