信頼70号
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教員紹介~文理の枠を越えた学び~先生を知る3つの質問環境やSDGsの「標準化(ルールづくり)」に焦点をあてて、「標準化教育」を行っています。では、「標準」とは何でしょうか。「標準」は、取り決め(ルール)です。ルールを作るのが標準化です。私たちの身の回りには多数の標準があります。標準化の対象は従来のものからマネジメント分野(品質、環境)、サービス分野(ロボット)や、スマート分野(AI)と拡大しています。授業の最大の目的は、「標準化を担う人材を育てる」こと。標準を理解し活用できる将来の技術者や経営者の育成です。授業は2010年から開講しています。さまざまな分野のエキスパートと産学官民連携で開発した講義資料と履修生の職業選択に基づくグループワークを組み合わせ、世の中にない新しい標準を作ります。学部生向け標準化教育は世界的にみても極めて珍しく注目されています。担当科目、「経営環境」について教えてください。受講した学生の中には、学びを生かして課外活動に参加する学生もいます。その名は、「中部大学ESDエコマネーチーム」。学生主体の標準化教育を推進し、毎年、新しい教材を開発しています。最近のテーマは、「脱炭素」や「サーキュラーエコノミー(循環経済)」、今年は、「ネイチャーポジティブ(自然再興)」です。ポイントは、少し先の未来を想定すること。作った教材は12月に東京で開催される「エコプロ2024」で出展します。その後は無償でダウンロードができますので、ぜひ試してみてください。近年では、中部地区の産業界の方も標準化を重要案件として取り組み、人材育成の必要性を認識されるようになりました。この授業を通して、標準を作る、使う、教えるといった力を身につけて、社会課題の解決に役立ててもらえるとうれしいです。受講した学生に何を期待しますか?Q.学生時代にハマっていたことは?専門が英語でしたから旅行です。オーストラリアへ行った際に、熱心な環境保全活動に惹かれ、それがきっかけで環境の勉強を始めました。Q.休日の楽しみは?スポーツ観戦です。経営情報学部にはスポーツ系の学生が多く在籍しているため、試合があるときは応援に出かけています。Q.中部大学内で好きな場所は?天文台です。観察会で星の話を聞くのが好きです。ほかにも学内には面白い資源がたくさんあるので、関心がある場所へ足を運んでいます。 いとう  かよ伊藤 佳世准教授宮崎県生まれ。九州大学大学院比較社会文化学府日本社会文化専攻博士後期課程修了後、千葉大学を経て、2009年に中部大学へ。 専門分野 環境マネジメント、標準化教育 担当科目 経営環境経営情報学部経営総合学科教材はこちらから▶13

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