大学案内2025
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現地を歩き、人と地域に触れ合いながら調査を実施基礎演習(必修科目)の一環で、少人数グループでフィールドワークを行います。グループごとに、本学近郊の①犬山城と城下町、②博物館明治村、③野外民族博物館リトルワールドのいずれかに行き、グループおよび個人の目的に即した調査を行います。事前にグループごとに調査目的を定め、現地での計画を立てます。現地では、行かないと分からないことを見つけることが調査成功のカギをにぎります。調査で得られた成果は、後日発表して共有します。フィールドワークはどの行き先でも、歴史学・地理学の両方の視点から自身の興味や関心を深められます。学生は、計画から現地調査、成果発表まで主体的に取り組み、楽しみながらフィールドワークの重要性を実感しています。学び[末田 智樹研究室]歴史文化まちづくりを観光地理学の視点から探る末田研究室では、2022年度から年間を通じた地理学野外実習・地理学野外研究において、江戸時代に豪商を輩出した三重県松阪市と岐阜県美濃市が取り組む歴史文化を生かしたまちづくりについて、学生と一緒に現地を訪れ、観光地理学の視点から調査を行っています。この調査結果は各グループで議論し、レポートにまとめたのち、地域に還元することを目指しています。研究室[佐々井 真知研究室]多彩な地域の歴史から日本と世界を考える専門は中世イギリスの都市社会史ですが、ゼミの学生は自分の興味のある時代・地域を自由に研究しています。卒業論文のテーマは、中世ヨーロッパの色彩や近世イギリスの大学から、アフリカのサッカーやハワイの女王まで実に多様です。多彩な地域の歴史について議論することで、日本と世界を考えるきっかけが生まれています。有志による戦国時代の合戦調査尾張旭市の依頼を受けて、天正12年(1584)の小牧・長久手の戦いのうち、尾張旭市域で行われたと推定されている白山林の合戦について調べています。これは尾張旭市のふるさとガイド旭の方々が調査された内容を踏まえて、興味を持った歴史地理学科のメンバーが10名ほど集まり、羽柴方と織田・徳川方の両軍の進軍路や合戦の様子などをさまざまな文献史料や近世の絵図、近代の地籍図などを用いて考察しています。考察の成果はケーブルテレビの方々とともに動画を作成して放送番組にしたり、学校での教材にしたりする予定です。地域の歴史研究の調査方法や成果を分かりやすく解説し、地元の歴史を新たに見直して地域の魅力を高める活動をしています。以下の写真は、ふるさとガイド旭さんの作成による白山林の戦いの進軍推定図です。 特色研究室PICK UP TOPICS108
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