大学案内2024
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PICK UP TOPICS長寿命・大推力な宇宙用電気推進機の開発※掲載されている内容は、工学部宇宙航空理工学科のものを含みます。宇宙航空理工学を身体で感じる実験設備「はやぶさ」のイオンエンジンに代表される宇宙用電気推進機は、深宇宙探査機の主推進機のほかにも、気象・通信・光学観測衛星など多くの人工衛星の軌道投入・維持用推進機として採用されています。将来の火星有人航行用宇宙機などの大型宇宙機では大推力・長寿命な大型推進機が求められています。この解決のため長寿命・高効率な高密度高周波プラズマ源を使用した高周波プラズマスラスターを提案し、実用化に向けた開発研究を行っています。「航空宇宙機設計演習」 講義で学んだ理論から航空機や宇宙機設計の実践へロケットエンジンの作図例ロケットエンジンの設計例電気推進実験高速風洞実験装置材料・構造試験装置施設研究室学び光学とAI・統計・画像認識を利用した計測いろいろな物の状態を計測して、認識可能な形にしています。AIなどに代表される認識技術の向上に伴い、コンピュータで自動認識可能な範囲が急激に広がりつつあります。しかし、航空宇宙産業の高精度加工部品など、まだまだ認識や計測が難しいものも多数存在しています。それらの解決に向けた新たな光学系の検討ならびに、計測や認識を行うプログラムを構築し、学生とともに国内外の企業などとの共同研究にも取り組んでいます。研究室本学科の実験棟には、宇宙機・航空機の開発や設計、生産など宇宙航空理工学に必要な知識・技術を身につけるための実習・研究を可能とする最新設備が充実しています。ロケットが発射する際に、エンジンから噴出させるガスの速度と同じ程度(音速の2~3倍)の空気を送り出す高速風洞や、飛行機がゆっくり飛んでいる状態に近い速さ(秒速60メートル程度)で空気を送り出す低速風洞実験装置により、ロケットや飛行機周辺の気流を観察・測定します。また、材料や構造の特性を測定するため、引張・曲げ・疲労・振動・衝撃などの各種試験を行う装置、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を製作する装置があります。飛行中の姿勢も模擬される稼働装置を持つフライトシミュレータもあり、機械分野(飛行力学など)と情報分野を融合した研究に利用します。1年次から3年次にかけて、宇宙航空理工学の基礎的な概要から専門的な知識までを順に学修します。一般の大学で学ぶ理論中心の知識だけでは、必ずしも企業での設計・開発や生産業務に結びつきません。実践的な設計を学ぶ3年次の「航空宇宙機設計演習」では、企業の第一線で活躍されている方も講師として招き、企業での業務としての考え方や取り組み方を聞いたりもします。設計演習の最終回には、演習成果の発表会も実施しています。多波長レーザー露光装置158

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