高校生のみなさんへ
メディア情報社会学科は、スマートフォンやSNSが当たり前になった今の時代にふさわしい、新しい学びの場として生まれました。
もともとこの学科は、1998年に「コミュニケーション学科」としてスタートしました。当時はテレビや新聞などのマスメディアを中心に、「情報をどう集め、見きわめ、編集し、発信するか」を学ぶことが主な目的でした。こうした力は、情報があふれる現代においてとても大切なもので、これまで多くの学生がその力を身につけ、社会で活躍してきました。
しかし、時代は大きく変わりました。インターネットの普及により、SNSや動画配信サービスなど、私たち一人ひとりが情報を発信できるようになっています。また、バーチャル空間やメタバースといった新しい技術も登場し、情報の受け取り方やコミュニケーションの形そのものが変わりつつあります。
こうした変化に対応するため、2024年度から「メディア情報社会学科」として新たに生まれ変わりました。この学科では、これまでのメディアの学びに加えて、SNSや先端技術を使った情報の発信や表現の方法、地域に残された大切な情報や文化をデジタルの力で守り伝える取り組みなど、これからの社会に必要とされる幅広い学びを行っていきます。
メディア情報社会学科は、変わりゆく情報社会の中で、自分の頭で考え、判断し、表現できる力を育てる場所です。あなたもここで、未来のメディアと社会のかたちについて、一緒に考えてみませんか?
メディア情報社会学科の学びと目標
インターネットとAI(人工知能)が日常の一部となった「AI2(After Internet × Artificial Intelligence)」の時代、私たちは日々、大量の情報に囲まれて生活しています。そんな中で本当に価値のある情報を見きわめ、未来の社会に役立てていく力が、これからますます求められます。
メディア情報社会学科では、次のような力を持った人を育てていきます。まずは、メディアを通してあふれるたくさんの情報の中から、次の時代に残すべき価値ある情報(=コンテンツ)を見つける視点を養います。そして、その情報を集めて記録し、デジタル化して保存・蓄積したうえで、データサイエンスの力を使って新しい意味や価値を与え、それを必要とする人にわかりやすく届ける力を身につけていきます。

メディア情報社会学科の2つのコース
この目標を実現するため、メディア情報社会学科では「情報社会コース」と「メディア情報コース」の2つのコースを設けています。それぞれのコースで、次のような人材の育成を目指しています。
■情報社会コース
図書館司書や博物館の学芸員、地域の文化や記録を守るデジタルアーキビストなどとして活躍できる人を育てます。データサイエンスの知識も取り入れながら、情報を正しく整理し、必要な人に届ける「キュレーションスキル」を総合的に学びます。
■メディア情報コース
ドローンやVR(バーチャルリアリティ)などの最新技術も使いながら、写真・動画・アニメ・音などのメディア表現を学び、伝えたい情報を魅力的に発信できる力を身につけます。
目指す人材の育成
2つのコースでは、それぞれキュレーターとクリエイターを育てることを目標にしています。
■キュレーター
社会にあふれる情報の中から、必要な情報を見きわめ、わかりやすく整理し、ふさわしい相手にきちんと届けることができる人。
■クリエーター
VRやメタバース、ドローン、プロジェクションマッピングなど、最新の技術を使って、伝えたい内容に合わせて情報を表現し、記録や発信を行うコンテンツ制作のプロ。
4つの学修目標
学生のみなさんが身につけていく具体的な学修目標は、次の4つです:
- メディア情報を見きわめて整理する「キュレーションスキル」と、魅力的に伝えるための「クリエーションセンス」を養うための基礎知識と、情報社会やメディアを分析するためのさまざまな考え方や方法を学ぶ。
- 地域社会にある情報や文化の価値を見抜くための思考力や判断力、そして責任ある情報発信を行うための表現力を身につける。
- 優れたキュレーションスキルやクリエーションセンスを活かして、地域の大切な情報を次の世代に残していくための協働的な学びの姿勢や、社会に役立ちたいという思いを育てる。
- 世界に目を向け、幅広い情報に関心をもち、地域のメディア環境について深く考え、自分の力で課題を探し出し、解決に向けて行動できる意欲を身につける。