Astronautics and Aeronautics Astronautics and Aeronautics

Astronautics and Aeronautics

宇宙航空学科

航空宇宙機の設計・開発・製造・利用の専門知識を身につけます。

宇宙航空理工学の基礎となる流体力学、構造力学、熱力学、制御工学、情報工学、電気・電子工学等の各分野の基盤的専門知識を習得させると共に、推進工学、生産システム、航空機システム、ロケットシステム、宇宙機システム、宇宙航行等の学際的・複合的な宇宙航空理工学に関する教育研究を行い、新しい航空機やロケット、人工衛星、宇宙探査機、宇宙ステーション等を包含する次世代宇宙航空産業における設計・開発・製造・利用技術に関わる科学技術者を育成します。(2023年4月、工学部宇宙航空理工学科より改組)

お知らせ

    01学科の概要

    卒業までに何が得られるの?
    [学びのポイント]

    POINT 1

    航空宇宙産業をはじめ自動車・産業機械などの幅広い分野での活躍を目指し、機械系に加えて電気電子・情報分野も複合的に学べます。

    POINT 2

    実験棟には、風洞・電気推進実験装置、材料試験装置などの航空宇宙関連の大型装置が充実。航空宇宙・自動車産業で標準的に利用されるMATLABやCATIAも学べます。

    POINT 3

    航空宇宙関連企業の集積地という立地を生かし、現場での学びを重視。企業の最新技術や課題について学ぶ特別講義やシアトルなどでの海外研修も充実しています。

    就職・キャリアデータ

    取得が期待される資格

    • CATIA認定技術者
    • 航空無線通信士
    • CAD利用技術者
    • 高圧ガス製造保安責任者
    • 情報処理技術者
    • 火薬類取扱保安責任者
    • 機械設計技術者
    • 第三種電気主任技術者
    • 航空特殊無線技士

    ●は所定の単位を修得後に資格取得が可能なもの。()内は実務経験年数。
    〇は受験(受検)資格の取得が可能なもの。()内は実務経験年数。
    ◎はその他、各学部・学科に関連する資格(受検資格を要しないもの)。
    *は文部科学省設定のガイドラインに従い、日本語教養講座を設置する。希望者は申請手続きを行うことで、所定の単位取得後に日本語教員育成講座の終了証明書が交付されます。

    想定される主な進路

    就職率 100%(就職者数 / 就職希望者数)

    • アイコクアルファ(株)
    • シーキューブ(株)
    • 新日工業(株)
    • シンフォニアテクノロジー(株)
    • セントラルヘリコプターサービス(株)
    • 大同メタル工業(株)
    • 竹田設計工業(株)
    • (株)タマディック
    • (株)中電シーティーアイ
    • (株)トーテックアメニティ
    • (株)バッファロー
    • 富士フイルムビジネスイノベーションジャパン(株)
    • フジワラ(株)
    • (株)放電精密加工研究所
    • (株)マクシスエンジニアリング
    • 三菱電機ソフトウエア(株)
    • ヤマザキマザック(株)
    • (株)流機エンジニアリング
    • (株)YDKテクノロジーズ
    • 中部大学大学院
    • 名古屋大学大学院
    • 信州大学大学院 ほか

    STUDENT’S VOICE

    実体験を踏まえた指導や工場実習から学び、空の安全を支える航空整備士に

    航空関連企業の実務経験のある先生が多く、授業では貴重な実体験から学べます。一人1台使えるCADや実験施設など学習環境が充実し、航空機メーカーの見学や操縦体験もできるシアトル短期研修のチャンスがあるのも魅力です。工場実習では、飛行機やロケット部品のメーカーで、設計や旋盤での部品づくりを経験できました。

    02科目・カリキュラム

    学ぶ科目の例

    材料力学

    学科専門基礎科目の一つで、荷重の負荷による材料の変形や破損の原理などを学びます。学生自らも理論や計算方法などを考えて理解を進める、対話型講義を実施しています。

    宇宙航空理工学実験A・B

    グループに分かれて学生実験を実施。風洞を使用した流体の実験、材料の強度・加工に関する実験、電気・電子・情報系の実験など、さまざまなテーマに取り組み、講義で学ぶ理論を検証するとともに、装置の使用法やレポート執筆法を修得します。

    CAD演習

    航空宇宙産業や自動車産業で標準的に使われている3DCADソフトCATIAの使用方法を修得します。国内の大学では最大級となる1学年全員が一斉に演習できる環境を備え、1人1台使用して加工設計や構造のシミュレーションなども行います。

    03学科の特長

    高速風洞実験装置
    材料・構造試験装置

    宇宙航空理工学を身体で感じる実験設備

    本学科の実験棟には、宇宙機・航空機の開発や設計、生産など宇宙航空理工学に必要な知識・技術を身につけるための実習・研究を可能とする最新設備が充実しています。ロケットが発射する際に、エンジンから噴出させるガスの速度と同じ程度(音速の2~3倍)の空気を送り出す高速風洞や、飛行機がゆっくり飛んでいる状態に近い速さ(秒速60メートル程度)で空気を送り出す低速風洞実験装置により、ロケットや飛行機周辺の気流を観察・測定します。また、材料や構造の特性を測定するため、引張・曲げ・疲労・振動・衝撃などの各種試験を行う装置、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を製作する装置があります。飛行中の姿勢も模擬される稼働装置を持つフライトシミュレータもあり、機械分野(飛行力学など)と情報分野を融合した研究に利用します。

    ロケットエンジンの作図例
    ロケットエンジンの設計例

    「航空宇宙機設計演習」講義で学んだ理論から航空機や宇宙機設計の実践へ

    1年次から3年次にかけて、宇宙航空理工学の基礎的な概要から専門的な知識までを順に学修します。一般の大学で学ぶ理論中心の知識だけでは、必ずしも企業での設計・開発や生産業務に結びつきません。実践的な設計を学ぶ3年次の「航空宇宙機設計演習」では、企業の第一線で活躍されている方も講師として招き、企業での業務としての考え方や取り組み方を聞いたりもします。設計演習の最終回には、演習成果の発表会も実施しています。

    研究室紹介

    長寿命・大推力な宇宙用電気推進機の開発

    「はやぶさ」のイオンエンジンに代表される宇宙用電気推進機は、深宇宙探査機の主推進機の他にも、気象・通信・光学観測衛星など多くの人工衛星の軌道投入・維持用推進機として採用されています。将来の火星有人航行用宇宙機等の大型宇宙機では大推力・長寿命な大型推進機が求められています。この解決のため長寿命・高効率な高密度高周波プラズマ源を使用した高周波プラズマスラスターを提案し、実用化に向けた開発研究を行っています。

    光学とAI・統計・画像認識を利用した計測

    いろいろな物の状態を計測して、認識可能な形にしています。AIなどに代表される認識技術の向上に伴い、コンピュータで自動認識可能な範囲が急激に広がりつつあります。しかし、航空宇宙産業の高精度加工部品など、まだまだ認識や計測が難しいものも多
    数存在しています。それらの解決に向けた新たな光学系の検討ならびに、計測や認識を行うプログラムを構築し、学生とともに国内外の企業などとの共同研究にも取り組んでいます。