え!神社でも授業?!〜国際学科の学びは教室にとどまりません〜

お知らせ

    【国際】神社清掃01

    中部大学のすぐ近くに、2ヶ所の神社があるのをご存知ですか?
    1つは東門の真横に隣接する諸大名神社(もろだいみょうじんじゃ)、そして正門から続く坂を降りて右側に進んだところにある神明神社(しんめいじんじゃ)です。
    民俗学や文化人類学を専門とする平井ゼミでは、5年前からこの2つの神社でボランティア活動をしています。

    具体的には、神明神社での清掃活動を秋の新嘗祭の前と新年を迎える前の年末に2回、行なっています。また神明神社や諸大名神社の古くなった神名プレート(神様の名前や由緒を書いた板)の補修や作成、他にも市史や古書から小牧、春日井の神社の由緒を抜き出す作業などをしています。

    そもそも神社清掃のボランティアをすることになったのは、ここ数年、地方の神社の祀り手が減少傾向にあり、1人の宮司さんが複数の神社を管轄するという事態になっていることを知ったためです。

    神社の主な収入源は参拝者からのお賽銭によるところが大きく、参拝者がほとんど来ない神社は経営が厳しいのが実情。すでに無人の神社も多く、お正月以外には授与品の販売等も行なうことができません。このままでは、近所の神社が10年後、15年後には消滅してしまう可能性もあるのです。

    そのような状況を宮司さんへのインタビューによって知り、少しでも神社に足を運んでいただこうと、神明神社の境内や周辺道路の落ち葉かき、本殿や社務所の雑巾掛け作業等を行っています。

    2025年度は、11月と12月に清掃を行いました。
    以下に、どのような学びがあったのかをゼミ生の感想を通して紹介します。

    • 神社の清掃を通して、このように神社に関わる経験は初めてだったため、とても新鮮な気持ちになりました。さらに、神聖な場所を掃除することで、心も洗われたような気持ちになりました。また、大学に入ってから皆で一つの活動に取り組む機会はほとんど無くなっていたため、ゼミの仲間との絆が深まる大切な時間にもなりました。加えて、宮司さんのお話から、参拝者の数や宮司さんが減少し、過疎状態になりつつあるという現実も知りました。現在、就職活動で精神的に余裕がなくなることもありますが、この経験をきっかけに、勝負事の前にはこの神社を参拝するようになりました。そのおかげで、不安が和らいでいると感じています(N・K)。
    • 神社を掃除して、空気が澄んだように感じました。地域への感謝の気持ちがより強まり、心も清々しくなりました。普段は、地域のボランティア活動をする機会はないので、誰かの為に行動することができて本当に良かったです。大量の落ち葉を集めては捨てるという作業をし、掃除前と後を比べてみると、違いがハッキリとしていました。全ては集められませんでしたが、自分たちの行いによって違いが良い方向に目に見えて形になると、とても嬉しい気持ちになります。掃除をして良かったと思えました(Y・W)。
    • 掃除をしながら、だんだんきれいになっていく神社の様子を見て気持ちがすっきりしました。もともと喜んで掃除をすることはないのですが、神社に来る人が気持ちよく参拝できるように、また宮司さんに喜んでほしいと思いながらすることで、一生懸命取り組むことができました。また機会があったら掃除させていただきたいです(R・K)。
    • 神社清掃を通して、神社がきれいに保たれるために裏ではあのような大変な清掃が行われていると知りました。僕たちは皆でやりましたが、あれを一人で管理するのはとても大変だと感じました。地元のきれいな神社もそういった清掃が行われてるんだろうな、と神社を見る目が変わりました(T・S)。
    • 今回ゼミの時間を通して神社の掃除をし、神聖な場所をこうして掃除ができたことがまず嬉しかったです。2回に分けて掃除を行いました。皆で掃除を行うという共同作業は久しぶりだったので、とても楽しかったしやりがいを感じました。落ち葉などがたくさんあったけれど手分けして協力して掃除を行ったことで、目に見えて綺麗になっていることにも気が付けたし、つい時間を忘れてもっと掃除がしたいとまで思ってしまいました。このような機会をもらってとても良い経験になったと思いました(K・M)。
    • 神社の掃除に参加するのは今回が初めてでした。掃除は2回に分けて行い、どちらの回も私は大量の落ち葉を集める役割を担当しました。一見単純な作業のように思えましたが、実際には体が熱くなるほどの体力を使うものでした。ゼミの皆での共同作業はとても楽しく、大変さよりも充実感のほうが感じられました。神聖な場所を自分の手できれいにすることで、心まで清められるような気持ちになり、よいことをしたという達成感を味わうことができました。掃除を終えた後は、とてもすがすがしい気持ちになり、またぜひ参加したい、もっと掃除をしたいという気持ちになりました(Y・I)。
    • 神社を掃除するのは初めてでしたが、普段掃除しないのもあって心がきれいになったような気がします。その上、普段からの掃除が重要なことに気づかされました。みなで担当区域を決め率先的に行っていたため、自分も励むことが出来ました。自分は任せられたことにより責任感も強くなり、心の成長にもつながりました。この経験はとても貴重な体験になりました(A・N)。
    • 神社清掃を通して、仲間と連携する力や自然と触れ合ったことにより、薄れつつあった感性が蘇ったように感じた。大学生になると、人によって個人で動くことが増えるが、その際、主体性が身につくことが長所であるのに対し、集団行動力の衰頽が短所であると思う。それと同様に自然と戯れる機会も減り、少年のような純粋さも薄れていくと思う。そのような中、平井ゼミで皆で役割分担しながら新しい発見も兼ねて、宮司さんからしか知り得ない貴重な情報についても拝聴できる機会をいただけた。仲間との絆も深まり、私自身も当アクティビティを通して学ぶことが多々あった。宮司さん及び、平井先生並びにゼミ生に感謝申し上げます(Y・S)。

    このように、平井ゼミでは教室の外でしか体験できない学びを重視しています。
    清掃活動の前には神社の由緒、御祭神、建築構造などの資料を調べるなど、文献資料調査を行い、現地では建物の観察、参拝者の方への聞き取り、あらかじめ考えてきた質問票を使用したインタビューなどのフィールドワークも行なっています。

    今後もゼミを通して少しでも地域に貢献できるような活動を継続して行っていければと考えています。

    最後に、改めましてボランティア活動にご協力いただいた神明神社の神々と宮司の加藤さんに、この場をお借りして心より厚く御礼申し上げます。

    【国際】神社清掃02

    平井芽阿里研究室

    【国際】神社清掃03

    研究内容

    【国際】神社清掃004

    所属:国際関係学部 国際学科、大学院 国際人間学研究科 国際関係学専攻、人間力創成教育院教養課題教育プログラム(人文・社会リテラシー)

    最終学歴:立命館大学大学院文学研究科史学専攻博士後期課程修了

    学位:博士(文学)(立命館大学大学院)

    所属学会・役職:日本民俗学会、文化人類学会、沖縄民俗学会、沖縄文化協会

    専門分野:民俗学、文化人類学

    研究テーマ:沖縄の神々と聖なる森への信仰、沖縄県出身の本土移住者の民俗宗教、学校のフォークロア

    学部・大学院