傷病者に安心感を与えられる救急救命士になりたい
プロフィール
宮本鈴(ミヤモト リン)さん。生命健康科学部スポーツ保健医療学科3年。愛知県・私立光ヶ丘女子高校出身。幼少期から運動が好きで、バドミントン・剣道・水泳・ダンスなど数多くのスポーツを経験してきた。運動能力を生かしつつ人の役に立ちたいという思いから救急救命士を目指す。
趣味はお菓子作りで、自分でお菓子を作ればたくさん食べることができるというねらいで始めた。イベント時にはケーキやチョコレートなどを作り、家族に振る舞っている。
中部大学を選んだ理由

「救急救命士の資格を取得できることが一番の理由です。母が看護師として働いていて、毎日のように患者さんの様子や仕事のやりがいなどの話を聞くうちに医療職に興味を持ちました。幼い頃から運動が好きで、高校までずっと運動部に所属していたので、運動能力を生かしつつ人の役に立ちたいという思いが芽生え、救急救命士を志すようになりました。
また高校生の時に参加したオープンキャンパスも印象に残っていて、学生スタッフの方々に温かい対応をしていただいたことも、中部大学を選んだ大きな理由の一つです」
学科での勉強内容

「救急救命士になるための専門的な医療知識を中心に学んでいます。1年次は解剖学や生理学などの基礎から始まり、学年が上がるにつれて救急医学や病態に特化した内容の講義へと進みます。3年次からは『救急救命模擬実習』が始まり、心肺蘇生法や外傷処置といった実技を、実際の現場を想定しながら学びます。段階的に基礎から実践へとステップアップできるカリキュラムになっているため、安心して取り組むことができます。実際に、高校まで文系だった学生も多くいます。
また、学科名に『スポーツ』とあるように、運動時に身体でどのような反応が起きているのかを学べる点も魅力です。これまで自分が取り組んできた運動経験と重ねながら理解を深められるため、学びがより実感を伴っていると考えています。
特に1年次の春学期に受講した堀田典生教授(スポーツ保健医療学科)の『運動処方論』が印象に残っています。先生と意見を交わしながら学べる形式で授業が行われていたので、積極的に授業に参加することができました。
内容としては、運動時に細胞がどのように働き、酸素をエネルギーへと変換しているのかといった生理学的な仕組みを学びます。図を用いて分かりやすく説明していただいたので、スムーズに理解することができました。学生も先生の熱意に負けないように必死にノートを取り、自ずと講義に引き込まれていく雰囲気がありました」
いち早く技術を身に付け、役立つスキルとして活用

「課外活動として、1・2年次にEMS(Emergency Medical System)研究会(救急医療システム研究会)に所属し、授業よりも早く先輩から救命について学びました。事前に実技を学ぶことができたので、3年次からの模擬実習でこれまでの経験を生かすことができています。また、オープンキャンパスでも、EMS研究会で学んだ救急隊の実演を行う機会があり、高校生や保護者の方々に直接学科の魅力を伝えることができました。特に女子生徒に対しては、スポーツ保健医療学科では女子でも楽しく学ぶことができ、入学へのハードルが高いものではないと伝えることに注力しています。大学や学科の魅力を伝える中で、説明力やコミュニケーション力が培われ、自分自身の成長にもつながっています」
大阪・関西万博に研究チームのボランティアとして参加


「2025年7月、大阪・関西万博の『ギャラリーWEST』で開催された『世界のMUSASHI展』に中谷こずえ准教授(スポーツ保健医療学科)の研究チームのボランティアとして参加しました。
この企画は、アーティストのMUSASHIさんが、約150の団体と協力してアート作品を展示するというもので、中谷先生は集中力を高めるスマート照明の研究でコラボしました。会場では、MUSASHIさんが照明の光を浴びながら描いた作品が展示されました。
私は、訪れた人に研究内容を説明する役割で参加しましたが、多くの人が先生の研究に興味を持ち、立ち止まって私の説明を聞いてくださったので、有意義な時間を過ごすことができました。
このボランティアに参加したのは、中谷先生が『一緒に万博に行ってみないか』と声をかけてくださったことがきっかけでした。万博という世界中の人々が集まるイベントに先生の研究チームの一員として参加できたことは、私にとってとても貴重な経験になりました。
スポーツ保健医療学科の先生方は、私達のことをいつも大切に考えて、さまざまな経験を積む機会を与えてくださいます。さらに、進路や生活面の相談にも親身になって温かく応じてくださるので、大学生活を送る上で心の支えとなる存在です」
人が安心できる女性救急救命士を目指す

「将来は救急救命士として現場で活躍する女性になることが目標です。消防職は体力的にも厳しい仕事ですが、大学で仲間と協力しながら、学んできた経験を生かし、現場でも周りの人々と協力して困難を乗り越えていきたいと考えています。救急救命士は誰よりも早く傷病者に接する職種だからこそ、処置だけでなく『声かけをすることで安心を与えられる存在』になりたいです。言葉を聞くだけで傷病者が安心でき、前向きな気持ちを持たせられる救急救命士が私の理想です。 また、残りの学生生活ではもっと多くの経験を積みたいと考えています。救急救命士に直接つながるものだけでなく、さまざまなことに挑戦し、『とにかくやってみる』という姿勢で取り組むことで、自分の視野を広げ、将来に生かしていきたいです」
