学生および教職員の皆さまへ
学長 竹内芳美
教務部長 佐伯守彦
現在、生成AI(ChatGPT、StableDiffusion、Bardなど)の能力は飛躍的な向上を遂げており、今後の発展にも大きな期待が寄せられています。これらの生成AIは大変有用であり、今後これらを使いこなせる能力が社会において重要なものとなる可能性もあります。しかし、生成AIはあくまで発展途上の技術であり、利用するにあたっては注意すべき事柄もあります。以下の3点については、特に教育活動の場において、より一層の注意が必要です。
- 生成AIの出力結果(以下「回答」)は、正確性や信憑性が検討されたものではありません。この回答を皆さんがそのまま利用すると、皆さんの考える機会、成長の機会が奪われるばかりか、意図せずして誤った情報を発表することになる可能性があります。
- 本ガイドライン発出時点(2023年8月)で、生成AIの回答の著作権については明確な扱いが定まっていません。しかし、生成AIの回答をそのまま使った場合、それが皆さん自身の著作物として認定されず、他者のものを無断で盗用した剽窃行為とみなされる可能性があります。
- 生成AIの多くは使用された入出力をAIのさらなる学習に利用しているため、個人情報などの漏洩につながる危険があります。
本学は、将来必要となるであろうこれらの技術を適切な形で使いこなす能力を養うことも教育活動の一端であるという考えから、現段階では生成AIの利用を一律に制限することを考えていません。ただし、生成AIに関する状況やこれらの利用に伴う責任は、今後大きく変化する可能性があるため、生成AIの利用にあたっては最新動向を常にチェックし続けることが必要です。
皆さんだけでなく、本学の教職員も適切な生成AI活用を学習し、AIリテラシーの向上を目指していきます。共に、AIと共存する社会の可能性を考えていきましょう。
成果物における利用について
大学の成果物(試験、小テスト、レポートなど)について、生成AIからの回答のみで構成し、提出することは禁止します。場合によっては、懲戒の対象となることもあります。
成果物の本文に部分的に生成AIの回答を使用する場合は、使用箇所を明記し、生成AIへの入出力や使用条件も記してください。その上で、生成AIによる回答の内容を必ず検証・考察してください。また授業担当教員が回答の内容を照会することもありますので、成果物への生成AIの使用過程(入出力、使用条件等)は、必ず手元に保存しておいてください。授業によっては、生成AIの利用を禁止することがあります。受講時には担当教員の指示に従うようにしてください。
※このガイドラインは今後も随時見直しを行い、状況に即した形で示していくことを計画しています。