



概要と狙い
現代は地球環境問題や紛争など、国境を越える複合的な問題が絶えないうえ、AIをはじめとする情報技術による社会変革が同時に進む、大変難しい時代です。だからこそ、今後を生きていくうえで、その根底にある世界情勢や急速な情報化について理解を深める必要がこれまで以上に強まっていると言えましょう。こうした問題解決を進めるには、分野の協働や融合が不可欠で、そこで理系・文系を区別することに意味はありません。学問もまた、その解決には融合的な設計科学の視点が必要であることに気づき、その道を模索しはじめています。
皆さんはこうした「外の世界」や「情報化社会を支える技術」、「学問の変化」について問われた時、どういう回答ができるでしょうか。色々ネットや新聞で得る情報もあるでしょうが、体験にまさるものはありません。大学にいるという環境を活かして、一歩を踏み出してみませんか。
この研修は、実際に世界・異文化を体験し、情報化社会の重要な基盤となる位置情報技術の最新事情を理解する機会を提供しようというものです。実際、GISをはじめとする情報技術が研修の中心とはなりますが、SDGsに関わる講義も行われます。
具体的には、約2週間に渡り、タイ・バンコクにあるアジア工科大学院で東南アジア各国の学生と共にGIS(地理情報システム)とアジアの持続可能な発展に関わる諸問題を学ぶ研修となります(本プログラムには毎年7名前後の中部大生と、東南アジア・南アジア各国の学生(中部大生と同数)が参加します)。
応募資格・向いている人
まず、このプログラムに理系・文系の縛りはありません。むしろ混ざってもらった方が面白いと考えています。本学学生であれば応募可能です。
【テーマ的な面】
GIS(地理情報システム)に関わる情報技術とその活用の講義が主体とはなりますが、GISはとても応用範囲の広い技術で、生物、防災、地理、歴史、文化財、看護、環境、生物、マーケティングなど、あらゆるテーマで活用されています。
もちろんGISの具体的な応用を考えている方は大歓迎ですが、そうでなくとも積極的に何か新しい事に挑戦したい、何か身に付けたり経験したいという方であれば問題ありません。
【語学力や異文化交流経験等の面】
アジア地域から多様な国籍の人達が参加する点は、このプログラムの大きな特徴です。必ずしも英語が母国語ではない学生達が集い、ルームメイトとして2週間を過ごすので、語学の上達や異文化に触れる機会ともなります。講義は英語なので、できるに越した事はありませんが、普通の英語力があればたいてい問題はありません(事前に英語の講習もあります)。英語が母国語で無いのはお互い様ですし、日本人だけで固まらず、片言でもいいからどんどん英語で話しかけてみたい、というような積極性があれば大丈夫です。
異文化交流や英語スキルの向上を図るだけでなく、現地の文化をその目で見ることができる、皆さんの貴重な経験になるプログラムです。
講義・フィールドワーク
講義はすべて英語で行われます。
【講義】
GIS、AIやドローンの応用についてなどの情報技術に関する講義や実習、そしてアジアの持続的開発に関わる諸問題についての講義があります。本プログラムのメインテーマである、GIS等情報技術の持続可能な発展への応用を理解するためにも、GISとは何かから始まり、使用することのメリットや活用方法といったことまで詳しく学ぶことができます。
【フィールドワーク】
現地のフィールドワークでは、タイ現地の日系企業・政府機関を訪れ、講義で学ぶ情報技術が、都市問題や農業、環境管理や宇宙産業などの面で、実際の現地でどのように活かされているかを実際に見ることができます。また、アユタヤ等の世界遺産を見学し、現地の歴史や文化を体験する機会も設ける予定です。(先方との調整により、内容は多少変更の可能性があります)
サポート
また、現地AITの学生や本学教員が引率するため、万全のサポートを受けながら現地について学ぶことができるのも魅力の一つです。自己負担費用は航空券代・保険料・食費程度で、受講料・現地滞在費は大学が助成するため、費用を抑えて学習・海外交流を行うことができる研修プログラムになっています。※燃料費等の変動があるため目安となる金額は説明会で確認してください。
参加までの流れとスケジュール
①説明会
日時:4月23日(水)15:30~16:30
場所:リサーチセンター2階 大会議室
参加希望者は必ず説明会に参加してください。また、都合がつかない方は問い合わせ先に相談してください。
②申込み
申込期限:5月12日(月)
③筆記試験・面接
筆記・面接:5月21日(水)
④研修
8月24日(日)~9月6日(土)
⑤成果報告発表会
研修で学んだことをそれぞれ発表してもらいます。日時は未定ですが、11月ごろを予定しています。
お問い合わせ先
中部大学 国際GISセンター事務室(23号館リサーチセンター3階)
Tel:0568-51-9959
E-mail:chubu-gis@fsc.chubu.ac.jp