2024年9月27日

  • 受賞・表彰

応用生物学研究科博士前期課程2年生の杉山大騎さんが「日本線虫学会第31回大会」で学生優秀発表賞を受賞、昨年に続き2度目

2024年度日本線虫学会第31回大会(つくば)が2024年9月11日(水曜日)、12日(木曜日)の日程で開催され、応用生物学研究科博士前期課程2年生の杉山大騎さんが以下の演題で発表し「優秀ポスター賞」を受賞しました。

Taiki Sugiyama, Koichi Hasegawa
Synergistic interactions of symbiotic bacteria modulate the insecticidal potency of entomopathogenic nematode Steinernema monticolum KHA701

昆虫病原性線虫(Entomopathogenic Nematode, EPNと略す)は、特定の毒素生産細菌と共生することにより、節足動物に感染・殺虫して餌として利用する生態を有しています。EPNを活用し、農業病害虫あるいは衛生害虫を駆除する「生物農薬」としての応用が期待されています。

今回の研究対象であるEPN、Steinernema monticolum KHA701はこれまで報告されていた他のEPNよりも殺虫活性が高く、より広範囲の節足動物宿主を殺虫する能力が確認されました。その仕組みとして、殺虫活性を有する多くの細菌を共生させることができたためであることを、共生細菌の組み合わせを操作することで証明しました。ここから、共生細菌種の組み合わせを人為的に変え、目的の害虫を効果的に駆除する「Programmable Biopesticide:プログラム可能な生物農薬」の開発につなげてゆく筋道を示すことができた点が評価され、今回の受賞対象となりました。