建築が大好きな人も、何となく建築を選んだ人も、いろいろな人がこの建築学科に集まってきています。新入生の段階で目標がはっきり定まっている人はごく少数です。大学在学の4年の間に、少しづつ自分を見つめ、目標を明確にして下さい。建築学科は、みなさんを支援し、共に歩みたいと思います。
建築学科を卒業した先輩たちの多くは、建築関係の分野で活躍しています。みなさんも在学中に、多くの建築の世界に触れ、感化され、開花して下さい。建築学科は水や肥料を与えることはできますが、養分を吸い取り、全身で光を浴びて、最後に大輪を咲かせるのはあなた自身なのです。
建築学科では、みなさんを「あてになる建築技術者」に育て上げることを最終的な目標としています。これは、どんな人でしょう？
- 仕事を託したら必ずやり遂げてくれる人
- 分からないことを聞いたら教えてくれる人
- 期待を裏切らない人
- 嘘をつかない人
- 人とコミュニケーションを上手くとれる人
など人と誠意をもって付き合える人が挙げられます。
『ローマは一日にして成らず』との諺のように、わずかな修学期間に一人前の技術者になれるほど、簡単な分野ではありません。生涯にわたり、新しい知識の取得、技術の研鑽、信頼の構築といった絶ゆまなぬ努力が、一人前の技術者を創るのです。建築学科の教育プログラムは、一人前の技術者となる方向付けであり、広大で深淵なる建築の世界へ飛び出すための助走路なのです。