2022年1月1日

  • 教員

経営情報学部 経営総合学科 山下裕丈先生

山下裕丈先生

生産管理、サプライチェーン・マネジメントが専門
物と情報の流れに着目した業務の改善方法、需要予測とサプライチェーン・マネジメントを研究

プロフィール

山下 裕丈(ヤマシタ ヒロタケ)先生。早稲田大学法学部を卒業後、新日本製鉄株式会社にて生産管理、物流管理の業務に従事していたが、退職して慶應義塾大学大学院経営管理研究科に進学、修士(経営学)を取得する。その後、(株)さくら総合研究所、(株)日本総合研究所にて企業の生産管理、サプライチェーン・マネジメントのコンサルティング業務に従事し、2006年4月、中部大学に着任。経営情報学部 経営総合学科教授。

東京都生まれ。好きな食べ物は、寿司、魚料理。特にフグ料理が好きで、毎年日間賀島(愛知県、三河湾)まで食べに行っている。

山下先生を Close Up!

先生の研究内容

「私の専門は、生産管理とサプライチェーン・マネジメントです。生産管理とは、主に工場などものづくりの現場において、より良い品質のものをいかに低コストかつ短時間で生産できるかを管理することで、自社製品の競争力を高め、顧客満足度ひいては売り上げにつなげることを目的としています。サプライチェーン・マネジメントとは、原材料の調達から完成品を消費者に届けるところまで、商品やサービスの生産フロー全体を管理することで、生産サイクルにおけるコストや時間を最小限に抑えることを目的としています。私は、いかに生産や物流をムダなく効率的に行うことができるかを研究しています。現在は地域を支える伝統産業のサプライチェーンについて関心があり、石川県の野生のイノシシを食肉用に処理をするジビエ処理施設や、岐阜県の製陶工場などへ行き知見を広げています」

先生が携わった本の一部、『産学官連携 ーその実践と拡大に向けてー』(和泉出版、上段左)他多数の本に携わっている

研究を始めたきっかけ

山下裕丈先生お話中

「鉄鋼メーカーに勤務していた時に、工場の生産計画を立てる業務や、物流のコントロールをする業務を行う中で、もっと自分の仕事を学問的に知りたいと思うようになったことがきっかけです。メーカーを退職して大学院に進み、経営工学を専門にする河野宏和先生の研究室に所属しました。研究室では、さまざまな仕事にまつわる情報の流れを分析し、ムダを排除する方法を研究しました。研究を始めたころは、向いていないかもと不安に思うこともありましたが、河野先生が私の疑問に対していつも親身になって答えてくださり、だんだん研究の面白さを知るようになりました」

2020年度 中部大学教育活動顕彰制度 教育活動優秀賞を受賞

教育活動優秀賞受賞

「これまでの授業スタイルは、パワーポイントの資料は使うものの、紙と黒板が主体の伝統的かつアナログなものでした。2020年度、新型コロナウイルス感染症が全国的な広がりを見せる中、大学ではリモート講義を導入することになりました。カメラやマイクなどの機材を購入し、春学期が始まる1カ月くらい前からゼミ生に協力してもらってZoomなどの配信ソフトを使い、どのように授業を行ったらよいか試行錯誤しました。リモート講義が始まった当初は、授業を録画して動画をアップする方法をとっていましたが、途中からリアルタイムかつ双方向の配信形式に変更しました。通信トラブルなどさまざまな苦労がありましたが、学生の反応が分かるリアルタイムの講義には手ごたえを感じることができました。対面に戻った現在も、対面授業の内容を録画してアップしたり、課題の提出をオンライン形式にしたりして日々アップグレードしています」

先生の学生時代

「大学では、現在の専門とは違い法律について学んでいました。私が所属していた大塚英明先生のゼミでは、『模擬裁判方式』という判例を元にした事例を使って、学生が原告チームと被告チームに分かれてディベート(ルールに則って行う討論ゲーム)形式で競い合い、裁判官や陪審員役の学生が勝敗を決める授業を行っていました。当時の授業は輪読(本を順番に読んで解釈をし、問題点について論じ合ったりすること)が主流の時代だったため、とても新鮮で楽しかったことを覚えています。ディベート形式は、現在私の授業でも取り入れています。また、大学時代には、日本各地へ一人旅にも出掛けました。時には地方出身の友人の実家を訪問し、菓子折りを渡してタダで泊めてもらったりもしました。今思うととても図々しいことをしていたなと思いますが、とても楽しかった思い出です」

学生時代

大塚英明先生とゼミの仲間たち(2列目左端のスーツの男性が山下先生)

先生の趣味

「旅行が好きで、北は北海道の湯の川温泉、南は鹿児島の指宿温泉など、日本各地の温泉巡りを楽しんでいます。行く先々でご当地キャラクターのグッズを集めることも楽しみにしています。特にお気に入りのキャラクターは、埼玉県深谷市の『ふっかちゃん』です。また、中部大学の公式マスコット『ちゅとら』もお気に入りで、卒業生が子どもを連れて研究室に遊びに来てくれた時には、ちゅとらのマスコットをプレゼントしています。地元の人たちに愛されるご当地キャラクターたちが活躍している姿を見ていると、とてもうれしい気持ちになりますが、コロナ禍でご当地キャラクターたちが活躍するイベントが少なくなってしまい、とても残念です」

ゆるキャラ

先生の研究室にある、ご当地キャラクターのグッズ。1列目左から3番目が『ふっかちゃん』、5番目が『ちゅとら』

メッセージ

山下先生メッセージ

「今の学生は私が大学生だったころよりも忙しいなと感じています。早くから就職を意識して活動するなど、大変なことも多いと思います。しかし、社会人になると時間の制約が多く、自由な時間は限られてきます。大切なこの時期にいろいろなことを経験してください。アルバイトでお金を稼ぐことも良い経験になりますが、それだけではなく自分が面白そうだなと思ったこと、やってみたいなと思うことがあればぜひ挑戦してみてください」

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